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「え?呼んでない?」

「ああ、俺じゃないな。もしかしたら体育の吉田先生かもしれんな」

夏ちゃんに言われて急いで職員室まで来たものの、担任は呼んでいないという。

確かに『先生』が呼んでいたとしか伝えられていないし、他の先生かもしれない…

そう思い他も数人あたってみたがどうやら誰も私をお呼びではなかったらしい

夏ちゃんのアレは一体何だったんだ…?

「松山?」

「あら柳くん」

頭を抱えながら歩いていると、またまた書類を大量に持った柳に遭遇した。

こいついつもパシられてんな

「大変だね……半分持つよ」

「毎度悪いな、今日は生徒会の日なのでな」

「はぇ〜、、」

柳と生徒会の話をするたび国光のことを思い出し、また芋づる式でテニス部の面々も脳裏を駆け巡る。

あいつら元気にしてるかなあ…

「どうした?前の学校のことを思い出しでもしたか?」

「えっ!?え、なんで?」

「以前生徒会にいたという話を前に聞いたからな。

それに松山は生徒会の話をするといつも浮かない顔をする」

まじか……

なんかこいつには勝てない気がするな…

いつか私のすべてが見抜かれる日が来るかもしれない。改めて用心しないと。

「まぁちょっとね、可愛がってた後輩を思い出してさ」

「ふむ……」

「ちょっと、ノートに書き込んでないで荷物運ぶよ!」

この柳ノート、一体どこまで情報が書き込まれてるんだろ……

いつか絶対見てやろ

「後輩、ということはお前の学校の生徒会は三年生だけで構成されていないのか?」

しまったそうか。私今中三だった

「あは、そうそう、二年生もいるんだよね、、」

「ほう、珍しいな。

なかなかお前は頑なに前の学校がどこだったのか教えてくれないが、この情報だけでもかなり絞られてくるな。」

もうヤダ。

柳と会話したくない。こんなん身元割れるってそのうち…

「あはは、だよね…そろそろバレちゃうなぁ…」

死にかけの私をよそに、彼はノートに私の嘘の情報を書き連ねていく。

高校生の私。中学生の私。柳ノートの中の私。

本当の私って一体なんなんだろう。

そんな疑問が一瞬脳裏をよぎった。

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幽霊部員(プロフ) - 全然更新できずすみません……コメントありがとうございます!!!頑張って続きかきます(笑) (2021年1月7日 15時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - おもしろいですね!な、夏ちゃん??と思いながら見てます!合宿のお話、楽しみにしてます! (2020年12月12日 12時) (レス) id: f43141c8eb (このIDを非表示/違反報告)
平部員(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます(´;ω;`)夏ちゃん嫌な奴になりすぎないよう努めます、、、!! (2020年11月5日 1時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - とても面白いです!夏ちゃんいい人のように見えて怖いですね、、、ヒロイン頑張って欲しいです。 (2020年11月4日 10時) (レス) id: a8b7d730eb (このIDを非表示/違反報告)
平部員(プロフ) - 白さん» ありがとうございます、、!!励みになります、更新遅いですが頑張ります(笑) (2020年9月12日 22時) (レス) id: e1bd195033 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幽霊部員 | 作成日時:2017年4月8日 22時

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