30話 ページ30
佐藤「ここ、なんでもおいしいんですよ。何食べます？」
んー。
二宮「佐藤社長のおすすめはなんですか？」
佐藤「あの、そういうの辞めませんか？俺、もっとstormの皆さんと仲良くなりたくてお誘いしたんですよ。同い年だから、もっと楽に話しましょうよ。」
二宮「そうですね。なら、遠慮なく。健はいつも何食べてんの？」
距離縮めるの早い！
いきなり呼び捨てため口？
佐藤「いいね。そういう感じ。俺はいつもこれ。」
え？ここってお寿司もやってるの？
佐藤「ここのお寿司、普通の鮨屋に匹敵するぐらいおいしいよ。」
そうなんだ。
二宮「へー。そうなんだ。じゃあ、俺はこれ。」
ハンバーグ？
二宮「お寿司も気になるけど、俺ハンバーグ好きなんだよね。お寿司は又今度食べてみる。また誘って。」
佐藤「わかった。」
すごい。次の約束までしちゃった。
佐藤「Aちゃんは？何食べたい？」
あ、えっと。
貴方「私はチーズハンバーグで。」
佐藤「Aちゃんもハンバーグ好きなの？」
貴方「はい。実は。」
二宮「健は？」
佐藤「じゃあ、俺は和風ハンバーグにしようかな。そしたら、みんなで分けていろんな味楽しめるでしょ？」
二宮「いいね。」
すごい。始まって10分ぐらいしかたってないのに、社長と佐藤社長は友達みたいな距離感になってる。二人とも人の懐に入り込むのが上手なんだな。
佐藤「じゃあ、注文しよう。すみません。」
店員「はい。お決まりでしょうか？」
佐藤「ハンバーグ、チーズハンバーグ、和風ハンバーグを一つずつください。」
店員「かしこまりました。お飲み物はいかがいたしましょうか。」
佐藤「ワイン飲める？」
二宮「俺らは飲める。」
俺ら？あ、私も含まれてるのか。
昨日、玉木課長と三人で飲みに行ったから社長は知ってるもんね。
飲み会はどうだったのかって？
それは又今度話すよ。
佐藤「じゃあ、合うワインを持ってきてください。」
店員「かしこまりました。では、失礼します。」
佐藤「和也とAちゃんは仲いいんだね。」
え？
二宮「え？」
佐藤「あ、いや。俺らって言ったから。」
二宮「あー、昨日俺らと文芸課のやつの３人で飲みに行ったんだよ。意外とこいつ酒強くてさ。」
佐藤「そうなんだ。」
まあ、一応秘書だし、会食で勧められたら飲まないといけないときはあるから。
女性秘書だと酔わせてお持ち帰りしようとする輩もいる。
自分の身を守るためにもある程度の酒の強さは大切だ。
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作者名：りりか | 作成日時：2020年6月16日 14時
