18話 ページ18
？？「こんばんは、二宮社長。」
わあ、かわいい子だな。
二宮「こんにちは藤代さん。」
藤代「あら、やだ。由美って呼んでくださいって言ったじゃないですか。」
顔に出さないようにしてるっぽいけど、迷惑がってる？
藤代「そちらの方は？秘書さんですか？」
よし。
貴方「初めまして。二宮の婚約者の涼宮Aと申します。二宮がいつもお世話になっております。」
藤代「婚約者さん？え？嘘ですよね？」
二宮「本当ですよ。僕の大事な人です。」
やばい。演技だってわかってるんだけど、わかってはいるんだけど、ちょっと照れる。
藤代「嘘よ。お父様が和也さんと結婚させてくれるって言ってたもの。」
まって。藤代って言った？もしかしてこの子、藤代ホールディングスの社長令嬢？
でも、たしか藤代ホールディングスって今経営悪化してたような気がする。
二宮「おかしいですね。そんな話聞いたことないですよ。」
藤代「じゃあ、どうして今まで優しくなんてしたのよ。私のこと好きじゃなかったの？ひどいじゃない。」
待ってビンタしようとしてる？
櫻井「涼宮さん？」
かばおうとしたはものの、思ったより痛くなかったな。
本気でたたこうとしたわけではなかったのか。
貴方「和也さんを傷つけることだけは私が許しません。」
藤代「何よ。パパに言いつけてやるんだから。」
行っちゃった。わがままな人だな。
二宮「涼宮、大丈夫か？」
貴方「和也さん、呼び方それじゃだめですよ。」
二宮「A？」
貴方「大丈夫です。これくらい。それにこれも秘書の仕事ですから。あいさつ回り、続けましょう。」
ーーーーーーー
疲れてきたな。
櫻井「ちょっと休憩する？」
貴方「え？」
櫻井「あ、いや。そろそろ足痛くなってくるころかなって思ったりして。」
すごい。そんなことまでわかるんだ。
貴方「すみません。」
櫻井「大丈夫だよ。まっすぐ行ったところに休憩室があるから、休んでおいで。」
貴方「はい。」
迷惑かけちゃったな。
？？「あの、すみません。」
ん？
貴方「はい。」
？？「ちょっと迷子になっちゃって。お手洗いってどちらかわかったりしますか？」
なんでそんなこと私に聞くんだろう。
コンシェルジュさんに聞けばいいのに。
まあ、いっか。
親切にしておけば仕事でかえってくるかもしれないし。
貴方「こちらですよ。よかったらご案内しましょうか？」
？？「お願いします。」
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作者名：りりか | 作成日時：2020年6月16日 14時
