# 25-2 ページ23
♡
『手越？どうしたの？大丈夫？』
「慶ちゃん... まっすーがね、...っ、朝、起きたら、目が見えないって...」
『えっ...？』
"見えない"
そう小さく呟いたまっすーの声が頭から離れなかった。
「慶ちゃん、その収録が終わった後、シゲと来れる...？」
『うん、もちろん行くよ。夕方過ぎちゃうと思うけど、絶対行くから待ってて。まっすーのこと、よろしくね』
「ありがとう... 待ってる」
電話を切ってまっすーのところに戻ると、薄っすら目を開けて浅く呼吸を繰り返していた。
「まっすー、俺だよ... ここにいるよ」
苦しそうに肩で息をしていたまっすーは、俺がそう言うと安心したように目を閉じる。
顔色は悪くて、息をするのが精一杯。そんな風に見えて、こんな事実認めたくなんてなかったけど、そろそろ覚悟しなきゃいけない気がした。
それからもずっとまっすーの近くにいたけど、だんだん呼吸が荒くなってきて、目は開いたり閉じたり、苦しくて眠れない様子だった。
「...はぁ、っ、...はぁ」
「まっすー... 苦しいね... 大丈夫だよ。ゆっくり息しようね... 大丈夫、大丈夫、」
そうやって胸をさすってあげることしか出来なくて、どんどん弱っていくまっすーを見ているのは本当に辛かった。
でも、ここで俺が見捨てちゃいけない。一番苦しいのはまっすーなんだから... 少しでも楽になってほしい。その想いでいっぱいだった。
『あ、手越？今収録終わったからシゲと向かうね。まっすー、大丈夫？』
気づいたら夕方になっていて、慶ちゃんから電話があった。
「慶ちゃん... まっすー、息するのも辛そうで... 早く、来てあげて...」
『うん... わかった。すぐ行くから、まっすーに頑張れって伝えてあげて』
「まっすー... 慶ちゃんとシゲが、もうすぐ来てくれるよ。また、みんなで一緒にいようね...」
そう伝えれば、まっすーは少し笑って頷いた。
少しでも安心してもらえるように握った手はまだ温かくて、ちゃんとまっすーが生きてることを教えてくれた。
そんな温もりを噛み締めていたら、まっすーと出会った日から今日までの記憶が走馬灯のように蘇ってくる。
本当にいろんな事があったけど、最初に思い出すのはいつも笑っているまっすーだった。
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未来(プロフ) - 歌にのせた小説すきなんですよね、最高でした！( ；∀；) (2020年5月16日 20時) (
レス) id: 8bbaf315cc (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - あーちゃんさん» うわあ！嬉しいです！ありがとうございます(;o;)！ (2019年11月12日 17時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - とても面白いです！めっちゃ感動しました！涙が止まらなくてたいへんでした(笑) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 61b7986d94 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - 明太子さん» はじめまして！嬉しいです......ありがとうございます(;o;) 駄作ばかりですが、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
明太子(プロフ) - 物語の展開に何度も感動させられました！もう涙が出てくる……。他の作品も絶対に閲覧させていただきます！ (2019年11月3日 19時) (レス) id: b586c955a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年9月15日 0時
