# 20-4 ページ49
♡
そしてついに
俺たちはライブ前日を迎えた。
「今のところ、脳内の出血具合に変化は見られません。明日の朝も血小板の投与と、ギリギリまで安静をお約束ください」
「分かりました。ありがとうございます」
まっすーは今日まで本当によく頑張ってくれた。
「ついに明日だね」
「うん」
頷いたまっすーは、なんだか複雑な顔をしていた。
「どうしたの？緊張してる？」
って聞いてみたけど、下を向いたまま。
「もしかして体調悪い？不安なことあったら隠さないでなんでも話してね？」
そう言えばまっすーはゆっくり首を振った。
「なんか、不思議な感じ... もう明日なのに、全然実感湧いてなくて」
「そうだね。いつもみたいなリハもあんま出来なかったし、俺も実感ないなあ〜！」
って、できるだけ明るく見せたのに、やっぱりまっすーはどこか不安そうだった。
そして、
「おれさ...っ、テゴマスで、ドームに立てるの、本当に本当に、楽しみなの...っ、...楽しみなはずなのに、...なんでか、怖い、」
そう言ったまっすーは静かに泣いていた。
毎日毎日、絶対に来るかも分からない朝を何度も迎えて、ようやくたどり着いた明日。
そんな希望だった明日は
俺たちにとって、ファンにとって、
一体どんな1日になるんだろう。
「まっすー。俺も、怖いよ」
「え？」
「俺も、怖い。明日がどうなるかなんて分かんないし、明日が終わったら、その先も、どうなるか分からないもん。すごく怖いよ」
だって、このまま大切な相方が消えてしまいそうだから。
「でもね、それでいいと思う。もう、無理に頑張らなくていいんだよ。怖いなら、怖いままでいいんだよ」
俺らはいつだって、誰かのために笑ってきた。
「だからね、明日は自分のために笑おう。自分のために、楽しもうよ」
せっかく夢が叶う瞬間なんだから、ちょっと嫌なことから目を逸らすくらいはいいんじゃない？
「大丈夫、俺がそばにいるから」
根拠なんてない。理由なんてない。
こんなのただのエゴだけど、
俺は、まっすーに心から笑って欲しいと願った。
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みーぽん(プロフ) - かのさん» ありがとうございます（ ; ; ）最後までよろしくお願いします！ (2020年4月4日 0時) (
レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 小説でこんなに泣いたの始めてです(＞＜)最高の作品に出逢えました！ありがとうございます！！ (2020年4月4日 0時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - ましゅさん» ましゅさん、はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！-3-もぜひ、楽しんでいただけると幸いです(*´ω｀*)！よろしくお願いします♪ (2019年9月15日 20時) (レス) id: f6c349c01f (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - 本当に毎回毎回感動するお話をありがとうございます！ミーポンさんの作品には感動させられっぱなしです！これからも更新楽しみにしています！ (2019年9月15日 18時) (レス) id: 2d564c1d47 (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - こころさん» こころさん、はじめまして！大好きなんて、とっても嬉しいです(;o;)！更新、まだまだ頑張ります！ありがとうございます♪ (2019年9月8日 12時) (レス) id: f6c349c01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーぽん
| 作成日時：2019年8月31日 0時
