Bang！【逆先夏目】 (ページ4)

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「……逆先くん」

「キミと話すの初めてだよネ、逆先夏目だヨ、Aチャン」

「私のこと、知ってたの？」

「まぁクラスメイトだしネ、でもそれ以上にキミ国語ずっと1位でショ」

誰にも言ってないんだけど。
なんでこの人知ってるの。

蛍光灯の光を反射した金の瞳が眩しい。

「なんで知って、」

「そう警戒しないデ、半分消去法だヨ。ボクの周りの人たちも国語だけは1位が取れないらしいんダ。で、まぁ授業中の先生の反応とか見てたら勘付くヨ。ちなみに今さっきのはカマかけたんだけど正解みたいだネ」

「あ」

フフ、と逆先くんは笑った。

食えない人だ。

「大丈夫、言いふらしたりしないかラ。でもお願いがあル」

「……断ったら言いふらすの？」

「まさカ。あくまでお願いだヨ。……僕に国語を教えて欲しい」

「……え、あの逆先くんが？」

「ソウ。国語だけはどうしても苦手なんダ。もちろん、タダでとは言わないヨ。君にだって苦手な教科はあると思うし、それは教えル」

「うーん…そんなに困っているわけじゃないんだけど」

「まぁまぁ、そう言わず二。１ヶ月……いや、2ヶ月でいいかラ！」

とにかく今注目を浴びている状況をどうにかして欲しい。なにあいつって視線ね。やめてくれ。

「……放課後、30分ぐらいなら」

「ほんト？じゃあよろしくネ、Aチャン。」

押し負けた感が否めないが。また厄介事が増えたなぁ、と頭を抱えたくなった。