恋色 2 (ページ16)

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ar side

近くのお店で美味しそうなごはんやお酒を調達し、ついでに昨日より安くなっている、余り物のクリスマスケーキを買っていのちゃんの家に向かった。

「大ちゃんやっぱり買いすぎじゃない？」

「え？だって美味しそうだったもん」

ローストビーフも美味しそうだったし、チキンも見てたら食べたくなったし…

それに、昨日食べそびれたケーキだって食べたいし。

「絶対こんなに食べ切れないよぉ…」

部屋のローテーブルに買ってきた物を出しながら、いのちゃんが呟いた。

「余ったら明日食べればいいじゃん」

冷蔵庫に入れておけば大丈夫だし。

「……大ちゃんも一緒に食べてくれるの？」

「え？……あ、いや…そうじゃなくて、」

これじゃあ、まるで…

「いいよ？泊まっていっても」

「あ、、うん…」

別に断る理由なんてないけどさ…

さっきまでの楽しい雰囲気とは変わって、いのちゃんが真剣な眼差しで見つめるから、俺はそっと目を閉じた。

付き合って初めてのキスは、幸せすぎて胸が苦しくなった。