深夜の終幕 ページ33
side. England
地面に落ちた本の残骸。
落ちた残骸は光の粒になりながら宙に消えていく。
それを見上げながらオベロンはめんどくさそうに呟く。
｢何だ、つまらん。
もう少しスリルがあると思ったが｣
肩を竦めどこかつまらなそうに唸る。
｢あの本も一応役にたったというわけか｣
｢ある意味そうだな。
お陰で可愛いAが見れたからな｣
クリームをつけている所や、ピクシー達と話している所。
いろんなアイツを思い出しながらそう皮肉めいて返してやると
物凄く嫌な顔をして俺を睨む。
｢ええい、人間の惚気など聞きたくないわ｣
｢そうかよ。
だったらAからさっさと出ていけ｣
オベロンは少し考えた後、わかったと
嫌々ながら了承してくれた。
優しいのではない。
興味がなくなっただけなのだろう。
｢あ、おい待て｣
｢何だ｣
俺はこいつから出ていく前にして貰いたいことがある。
｢その本の事とかお前のこととかAの記憶から消せないのか｣
｢どういう事だ。
起きたらさっそく本のことを問い詰める気ではなかったのか？｣
｢そうさせないためだ｣
きっと俺が責めれば
どんな事が目的であろうとAは罪悪感を感じるだろう。
俺のために罪悪感をつぐことはない。
｢・・・甘いやつだな、お前｣
｢好きな子には優しくって言うだろう？｣
そう言うとはぁと盛大なため息をつく。
｢いいだろう。
まったく、とんだ茶番だったな｣
瞬間部屋は光に包まれる。
目を開けた時にはAがゆっくりと糸が切れたように倒れてきていた。
｢あぶねっ｣
なんとか身体を支えながら俺のベッドまで運ぶ。
Aはすやすやと寝息を立てていた。
心なしか顔色も戻った気がする。
｢俺たち用は妖精に遊ばれただけだよな｣
はぁと疲れが今更になって出てきて
俺は近くの椅子に腰掛ける。
｢いいか。
どんな目的であろうと俺を好きにさせたんだ｣
｢しっかりとその身で味わえよ｣
｢嫌になるくらいにな｣
聞いていたのか、いないのか
んぅと小さく返事をするAに俺はもう一度頭を優しく撫でた。
もうすぐで夜もあける。
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抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます！イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (
レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…！イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます！感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください！最後まで読んでくださってありがとうございました！次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…！シリーズ化期待していいですか…いいですよね…！ (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます！最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶塩 | 作成日時：2017年12月7日 11時
