何で俺だけ ページ18
side. England
あの悲惨な事件が起きて数日。
「あの、これお返しします・・・」
「・・・あぁ、ありがとう」
なんとかAを説得し、
改めて俺はアフタヌーンティという口実を使い呼び出していた。
黒い包装紙に包まれて手渡されたのは
俺のトップシークレットと呼ばれる代物。
何故
女性から自分のトップシークレットを返して貰わないといけないんだ。
こんなことがフランスやアメリカに知られてしまったら俺は白昼堂々と出歩くことはできないだろう。
「・・・」
「・・・」
空気が気まず過ぎる。
だが、俺には言いたいことがある。
「その、あの
悪かったな、あの時大声をだして」
「いえ・・・
私も急に逃げだしてすいません」
お互い顔は合わせず何処か戸惑っていた。
偶然とは言え、あんな本を見られた以上は格好がつかない。
まさか妖精の秘密を知るだけじゃなく
俺のトップシークレットをも知ることになるとは。
兎に角だ。
俺は俺なりの誠意をみせる
「その、こんなモノで詫びようとは思ってないんだが」
俺は胸ポケットから2つのチケットを取り出す。
そのとき初めてAと目が合った。
「これ、俺ん家でやるオペラの劇場チケット。
2枚あるから仲良いやつと行ってこいよ」
できるだけ笑顔を浮かべてアイツの前に置く。
するとAはじぃーとチケットを見つめていた。
やはりお気に召さなかったのか。
すると今度は笑顔を浮かべ
────1枚のチケットを俺の前に置いた。
「それじゃあ・・・
一緒に行きましょう、イギリスさん」
は?
こいつは今なんていった?
「・・・俺か?」
「はい!」
ニコニコとしているアイツは屈託のない笑顔で頷く。
だが、俺は素直に喜ぶことは出来なかった。
寧ろ腹立たしかった。
(何だよ)
中身見たんだろ。
俺の欲望が入り交じったものを。
『私はイギリスさんと同じ目線でいられるだけで嬉しいですから』
俺はあの言葉で意識したのに
(お前にとっては男としも見られてないってか)
俺の苛立ちは
次第に全身へと駆け巡った。
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抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます!イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…!イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます!感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください!最後まで読んでくださってありがとうございました!次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…!シリーズ化期待していいですか…いいですよね…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます!最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:抹茶塩 | 作成日時:2017年12月7日 11時