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▼────、 ページ11

side. you




今日はあの本を開いていない



と言うより開いても活字を読む気がない。



馬鹿みたいに滝に打たれ、残ったのは冷えきった身体と倦怠感だけだった。



もちろんそれで妖精さんが見れるわけもなく
(というよりもどこにいるのかもわからない)



次の日目を開けると額と頬には熱が集中していた。



上司からこっぴどく怒られた。



なにせ大事な世界会議にでれないのだから。




目に浮かぶのは真剣に会議の話に耳を傾けている

イギリスさんの横顔。



会いたいなぁ



ふぅと溜息をついたつもりが

ゴホッゴホッと咳に変わる



久しぶりの風邪に参っているとガチャりと古いドアが開いた。




「起きてたの、調子はどう?」




「なんともいえないというやつです」



入ってきたのはスーツの女性。


私の上司だ。




「まったく滝に行くと言い出したかと思えば風邪をひくなんて・・・」




やれやれと呆れた顔をする上司に申し訳ない気持ち
になる。



すいません、と小声でいうと


同情したのか優しい手つきで頭を撫でてきた。




「取り敢えずゆっくりして
仕事のことはきにしなくていいから」



「はぃ」



こくりと頷く。
すると



「あ、そうだ忘れてたわ」




と言い上司はキリッと着込んだスーツのポケットから



2つ折りの紙を取り出し私の手に握らせた。



「これは・・・」




「ポストにあったの。
貴方宛だったから」



それだけ言うと部屋から出ていってしまった。



仕事が立て込んでいるのだろう。

私はゆっくりと2つ折りの紙を開ける。





『お大事に。
熱が下がったら連絡してくれ イギリス』




右半分にはそんな文と一番下に個人の番号が。


そして左半分にはわざわざ見つけてくれたのか


四つ葉のクローバーがテープで貼られていた。




「イ、イギリスさん・・・!」




感動と嬉しさで
思わずその手紙を胸に当てた。


興奮して逆に眠れるか心配だった。



しかし、段々熱が抜けていき、やってくる睡魔に身を任せながら


イギリスさんを思いながら手紙を抱いて


夢の世界へと誘われていった。






▼AのHPは徐々に回復している

▼彼を信じてあげてください→←あいつがいない会議室 2



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抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます!イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…!イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます!感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください!最後まで読んでくださってありがとうございました!次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…!シリーズ化期待していいですか…いいですよね…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます!最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶塩 | 作成日時:2017年12月7日 11時

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