嫌な夢 ページ35
とても暗くて、冷たい空間。
ガンッ、ゴンッ、と鈍い音が幾度となく繰り返され、辺りに響き渡る。子供の泣き声も聞こえ、Aはその方向を見た。
唯一光の差す場所には、小学生くらいのAと、高校生くらいの生真がいた。
「兄さん……兄さん、大丈夫？ 痛い？」
「平気平気〜。Aこそ、怪我はしてない？」
「うん！ 兄さんのおかげ！」
ぎゅ、と生真に抱きつくA。
生真は額から血を流し、腕もダランと垂れていたが、痛む身体でAを抱き締め返して、ニコリと綺麗な笑顔を取り繕っていた。
_______これは夢だ。そう分かったAは、幼い自分を蔑むような目で見下した。
「あ"〜………生真ァ"！！」
バンッと襖を開け、入ってきたのは_____2人の父親だった。
「ぅあ"ッ」
「兄さん！！」
父親はそのまま、生真を蹴り飛ばし、何度も容赦なく背中を踏みつけた。
「やめ、……やめて！！ 父さん！！」
「うるっせェこのガキ！！」
「っ！」
小さいAは、父親に蹴られただけで簡単に吹き飛び、壁に強く背を打った。
「ッ！！Aに触るな！！！」
解放された生真が、父親の顔を殴る。
その後、父親と生真の取っ組み合いになり、幼いAがまた泣き出してしまった。
パキ……と幼いAの個性が暴走し始め、それに気付いた父親は舌打ちを打つと家から出て行った。
はぁ、はぁ、と息を切らし、生真がパッと振り返ってAに近寄り、抱き上げて背中を撫でた。
落ち着かせるような手つきなのに、その目は怒り一色で父親の出ていく姿を窓越しに視線で追っていた。
グルンッと視界が回り、場面が切り替わる。
そこには、Aの首を締め、泣いている_______
「________A！」
パチ、と意識が覚醒し、目を開けた。
目の前には、心配した顔で自分の肩を揺する轟の姿があった。
布団の中で、一緒に並んで寝ていたようだった。
「大丈夫か？」
「え……」
涙、と言われ、Aは自分の目元に手を当てた。確かに濡れていた。
「嫌な夢でも見たのか？」
「た、ぶん……ここ、どこ？」
「俺の部屋だ。それより、動けるか？」
よく見れば、自分の身体は砕けてボロボロだった。
意識を失う前のことを思い出し、Aが「平気」と言ってパキンッと身体を再生させた。
そして起き上がろうとするが…
「っ、」
「腕折れてんだ、無理に起きるな」
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Re:(プロフ) - るいるい＊*さん» 生真まで描いてくださるとは…！！ 驚いてスマホ投げてしまいました() 悪そうな顔がたまらないですね…！ありがとうございます！！ (2019年5月25日 6時) (
レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - Re:さん» こちらこそありがとうございました！ こっそり生真さんも描かせていただいたのでもし宜しければ…！ (2019年5月24日 23時) (レス) id: 8a21691ddc (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - るいるい＊*さん» 拝見&設定内での記載をさせて頂きました！！とても可愛い氷惑くんをありがとうございます…！！ イメージ通りでびっくりしました！！ 本当にありがとうございます…！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - Re:さん» 早速描かせていただきました！ よろしければご確認ください…！【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/xxstellexx3/】 (2019年5月24日 21時) (レス) id: 8a21691ddc (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - るいるい＊*さん» 了解しました！ありがとうございます、楽しみに待ってますね…(*`･ω･´) (2019年5月24日 19時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年5月18日 14時
