cent sept ページ9
その夜、私達4人は机を囲んで話していた。ロンは暇そうにカードでタワーを作り、ハーマイオニーは私とハリーにくどくどと第2の課題について話していた。
そのお説教から救ってくれたのは双子だった。
フ「よお、兄弟。パートナーは見つかったかい？」
ロ「まーだ」
ジ「いいのは全部売れちまうぞ」
『言い方。そういう2人は平気なの？』
フ「ラミアー様といきたいところだけど、俺はそんな高望みはしない」
彼はわざとらしく言うと、暖炉の方に向かって声をかけた。
フ「おーい、アンジェリーナ！俺とダンスパーティに行くかい？」
彼女は一瞬品定めをするようにしてフレッドを見た。そして、口元に笑みを浮かべ言った。
ア「いいわよ」
私はほお、と感心の意味のため息をついた。
そろそろ私も考えなければならない。そう頬杖をつきながら考えていた時だった。
クィリナス「来客です」
急に耳元で声がした。私は『ぎゃあっ？！』と叫び声をあげて椅子から立ち上がった。
『な、なに！？？』
ク「ですから、来客です」
彼は扉の方をちらり、と見た。顔は笑っていない。というより、不機嫌にも見える。
私は不審がりつつも『ありがとう』と呟きその場を離れた。
扉を開けた途端現れた光景に、私は愕然とした。
シリウス「やあ、A」
シリウスその人が、真っ赤なバラの花束を持って立っていた。しかも、髪の毛はすっきりとまとめてスリーピースのスーツを着こなしている。
『何が起こった……？』
そう言うので精一杯だった。何にしろ、彼が様になりすぎていたのだ。
シ「君がお誘いを断り続けてるって話を聞いてね。こうでもしないと、OKしてくれないんじゃないかって思ったんだ」
彼は軽い調子で言いつつ、バラの花を少し弄っていた。そして、それをさっと私に差し出した。
シ「どうかな、グリフィンドールのお姫様。私とダンスパーティなんて」
畏まっているものの、顔は悪戯に成功した少年そのものの笑顔だった。
私は呆気に取られているのか、面白がっているのかよく分からない気持ちだったが、気づくと花束を受け取っていた。
『生徒じゃなくてもアリかな』
シ「クリスマスだぞ？A。それに私はここで教鞭をとっているわけじゃない」
『それはそうかもしれないけど』
シ「それに君はもう大人だ」
シリウスがロケットを見つめ言った。私は一瞬目を見開いて、その後シリウスの瞳の奥を覗いた。
彼が何を考えているかは、分からなかった。
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ユーレイ(プロフ) - 羽音さん» メッセージ、イラストともにありがとうございます！楽しく拝見させてもらいました。自分の小説からイラストまで書いていただけるなんて本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (
レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - mikittyさん» 素敵なコメントにこちらこそニヤニヤしました……この焦れったい感じが書くのが楽しくて、どうしても長引かせてしまいます笑 (2019年6月1日 23時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
羽音(プロフ) - メッセージに書いていたURLです！→http://uranai.nosv.org/img/user/data/0/9/a/09ad2710a06e0237527c6512112dc071.png (2019年5月31日 21時) (レス) id: d257d5a444 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新されているとニヤニヤしちゃうくらいに好きです…お互いに焦れったい感じがたまりません！セブルスという人物をとても細かく丁寧に描いている素晴らしい作品です。これからも楽しみにしています！ (2019年5月31日 1時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - パンジーさん» 空きコマのお供にしてもらえてよかったです！！(！？) さらに面白いと思って貰えるような展開にできたらと思ってます。楽しいコメントありがとうございました！ (2019年5月30日 21時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2018年10月23日 12時
