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続けて、ツバメは夏樹の話を始めた。


ツバメ「この世から格差はなくならないと須堂夏樹くんはいいました。
きっと小さいときから、人と比べられてきたんだ。お前の将来のためだ、と。


でも…一番褒めてもらいたいのは…自分の力で何かをやりたい、目指したいと思ったとき!」


私の手を握る夏樹の力が強くなった。
そのとおりだったんだろう。
そんなみんなの気持ちを知らず、親は口々に否定する。


波留父「何がものさしだ!それは我々の訓示だ、家訓だ!」

ツバメ「そんなに私たちが…羨ましいですか?」



馬鹿にする親たちに立ち向かうツバメ。



ツバメ「私がおじいちゃんからもらったものさしには、目盛が3つしかありません。
…嘘をついてはいけません。人に迷惑をかけてはいけません。…人には優しくしなさい。
…それ以外は全部自由です!」


なおも馬鹿にして笑う大人たち。


ツバメ「私は貴方達から見たら何も持ってない子供かもしれない。
…でもだからこそ、何がほしいのかって考えた。
将来何になりたいのか、夢を見ようと思った。答えはまだ出てないけど…私はそんな毎日が自由だと思った!…須堂くん、いいでしょ」



見上げた夏樹の顔は、穏やかだった。
自分ががどうしたいのか、理解したようだった。


ツバメ「わたし達に大人のものさしなんていらない!!わたし達の自由は…親の手の中で測れるほど安いもんじゃない!
…そんな風に与えられた自由で、ほんとに満足してるの?須堂くんもみんなも…ほんとは何がしたいの?」

波留「そんなもん…」

ツバメ「わかんない?私だってわかんない…、でも、だったらみんなで考えればいいじゃん!そのためにわたし達はこの学校で一緒に過ごしてるんじゃないかな…?


親からもらったものさしなんか捨てて、みんなで一緒に考えよう!!」

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アルム(プロフ) - 今も更新待っています!本当に面白いです! (2021年4月18日 22時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - 今も更新待っています!本当に面白いです! (2021年4月18日 22時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
らびっと - この作品が大好きで何回も読み直しています!!何度読んでもキュンキュンします!更新頑張ってください^o^ (2017年6月11日 5時) (レス) id: 9a86f7756f (このIDを非表示/違反報告)
りな☆(プロフ) - すっごく面白いです!更新頑張ってください! (2017年5月14日 3時) (レス) id: f0df852b63 (このIDを非表示/違反報告)
あんじゅ(プロフ) - この作品は、二、三回読んでます!その度にキュンキュンさせてもらってます。ありがとうございます。更新頑張ってください、待ってます。 (2017年5月2日 18時) (レス) id: 095aa0ad59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みる | 作成日時:2015年2月15日 0時

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