【リボーン】俺は、「死」ってもんに興味があるだけなんだよ。Second (ページ36)

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§雨戦§ ページ36

今日は雨戦だ。
もちろんクロームっちたちと行った。そういえばクロームっちたち体育館的なところの上のところにいたなあ。けど、あれどうやって上ったんだろ。いやほんとに。

山本武VSスペルビ・スクアーロ。スクアーロってあれだよね。前店長の店の屋根壊した人。…いや、店長も気にして無いっぽいからもういいんだけどさ…。

俺はそのあとツナ君たちのところに行って、山本君に「ガンバ」とだけ言って笑って見送った。山本君のほうも笑顔で返してくれた。うれしい。

まあ…雨戦が始まってみると、山本君の肩から血が噴き出すわ右目が潰れるわ下から突き上げられてズタボロになるわで山本君に最後の言葉でも伝えたほうがよかったんじゃないか、これ本当に山本君逆転できるよね？と悠介君に問いかけたいところだった。

けれど、結果的には山本君自身が作りだした型、うつし雨で勝利を収めた。
(余談だが、俺が月戦でお兄さん(ヒューズだっけ)に使ったボイスレコーダーの策はうつし雨を参考にさせてもらった。)

…ザンザスの笑い声で現実に戻った。どうやら、スクアーロがサメに食われたみたいだった。
ツナ君たちは勝ったのにまったく浮かない表情だし、今しがた思い出したお兄さんもザンザスは笑ってるけどスクアーロのことは心配らしくて、下を向いている。…あのお兄さんほんとはいいやつなんじゃないか？

チェルベッロさんは、次の対戦は霧の守護者同士と伝えると帰って行った。

「よ、綾崎。勝ったぜ」

『おー、かっこよかったよ山本君』

勝った、と言ってる割にはやはりツナ君たちと同じような、悔しいような、心残りがあるような表情。
こういうときは、色々考えてるときだから、あまり気にかけないほうがいい感じがする。少なくとも、俺はそういうときあまり話しかけてほしくない。

『じゃ、俺女の子待たせてるから、じゃあなー』

「女の子？」

ツナ君が不思議そうな顔をするが、今はなにも答えないでおく。
だって明日会うし、なるべく原作通りでいたいし。

いや、俺に会った時点で原作通りってわけにはいかなくなったか。
月の守護者になった時点で。ツナ君たちと友達になった時点で。俺が原作を知っている時点で。「ヒューズ」というイレギュラーが俺のせいで現れた時点で、
俺が死んだ時点で。
…そこまで遡らなくてもいいか。

とにかく、なるべく原作通りのほうがいいのだろう。悠介君も言ってたし。