誰かいませんか? ころん 19 ページ20
『ね、ねえ、ころんくん。』
こ「ん、どうした?」
同じように答えを考えていたころんくんに、私の考えを伝えた。
私の考え方が必ずしも合っているなんてことは絶対にありえないけれど。
少しだけ、私を信じてみてほしい。
険しい顔をして考えるころんくん。
数秒経って、ころんくんはその口を開いた。
こ「僕も……その考え方に沿って答えを考えたらいいと思う。」
そして、一度口を閉ざし、少し躊躇うような素振りを見せる。
けれど、すぐにこう言ってくれた。
こ「僕は…………僕は、Aを信じるよ」
その言葉に『ありがとう』と私は小さく呟き、機械の正面に立つ。
この私の答えに、私と君の生死がかかっている。
でも。
ころんくんは私を信じてくれた。
だから私も、私を信じる___
小刻みに揺れる右手に力を込め、ぐっと前に出す。
答えに迷いはない。
『ころん』
私は、そう入力した。
頼む。これが正解であってくれ。
異常なほどに脈を打つ心臓に手を当て、天を仰いだ。
ぎゅっと目を瞑る。
どうか、どうか___
[正解です。イッツァスロールワールド周辺、そして通路周辺の爆弾が処理されました。]
ほんの少しの間を空けてから、機械は軽やかな音と共に正解を告げた。
それまでの緊張が一気に解れ、へなへなとその場にしゃがみこんでしまう。
『よかったぁ……』
安心して声を漏らすと、ころんくんが近寄ってきた。
そして私に手を差し伸べる。
こ「お疲れ様。立てる?」
私はその手を借りてゆっくりと立ち上がった。
『ありがと。』
ありがとう、ころんくん。
君のおかげで頑張れたよ。
『さぁ〜て、イッツァスロールワールド行きますかぁ!』
私はテンションを上げて、一直線に歩き出した。
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かふぇおれ@充電中(プロフ) - ほのかさん» そうなんですね!ホーンテッドマンションいいですよね! お話読んでくださりありがとうございます! (2019年11月13日 0時) (レス) id: e773914edd (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 私もホーンデットマンション乗ってきましたー!前行った時はハロウィンバージョンでしたけどw (2019年11月12日 22時) (レス) id: 6e65e39ef5 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇおれ@充電中(プロフ) - なつみさん» ありがとうございますううううう!見つけていただき感謝です!頑張ります! (2019年6月2日 21時) (レス) id: e773914edd (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - あった!良かったです。ころちゃんとの物語だァ!楽しみヾ(*´∀`*)ノ更新頑張ってください! (2019年6月2日 20時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
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