天然すぎる君が好き【天然コンビ】＜完結＞ (ページ48)

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48.本気のキスは１０回ページ48

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「それが一番わかるでしょ？」

「？」

「大ちゃんはさ。
　好きだから俺とチューする
　好きだけど松潤とはしないって言ってた」

「……うん」

「それってさ
　たぶんなんだけど『LOVEとLIKEの違い』だと思うんだよね」

「……うん？」

いまいちわかってなさそうな大ちゃんの代わりに

頭のいい櫻井くんが先に事態を把握できたらしい。

復活して、身を乗り出してくる。

「つ、つつ、つまり！！
　智くんが、あらためて俺とキスが出来るなら…？」

ＬＯＶＥな意味で好きなはず。

「やっとあなたの気持ちがわかるってことだ」

「翔くん？」

復活したイケメンは強かった。

「智くん」

大ちゃんの両腕をぐっと握りしめて体を引き寄せる。

「Σちょっ！？なに！？
　翔くん、いきなり超イケメらないでよっ///」

強引なそれに、顔を赤らめる大ちゃんは、あまり抵抗が出来ないようだ。

イケメンの本気ってやつ。

いや『積年の想い』ってやつで突き動いてるってやつかも。

超ド級に鈍感な大ちゃん。

こんだけ好き好きオーラ全開でアプローチしてても全然通用しなくて

櫻井くんは、すんごく必死になっちゃってたんだろう。

ここで出会った俺も、大ちゃんの天然ぶりついては、マジで痛感してたし、

櫻井くんは、小さいころからずっとだから……なおさらだ。

「…っ…」

言い出しっぺの俺だったけど嫉妬しないわけがない。

ホントの事を言えば

今すぐにでも、俺以外にヤツとのキスなんて邪魔しまくりたいさ！

でも、これは大ちゃんのためでもあるんだ。

耐えろ、俺！！

「好きだよううん愛してる智くん」

超絶イケボで愛をささやく櫻井くんは

めっちゃハンサムな表情で、大ちゃんに迫ってく。

見ていられなくなった俺は、二人に背中をむけたけど

大ちゃんが「やめて」って言ってないから、櫻井くんの本気のキスは成功したみたいだ。

さすがに１０回目のリップ音で我慢できなくなって

「スト――――ッっプ！！(涙)」

俺は振り返って二人を離して、腕の中に大ちゃんを取り返した。

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