12.推理してみよう ページ12
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「イケメン？」
「そう」
「俺？」
「ニノじゃなくて」
「おい(怒)」
「あああっ そう言う意味じゃなくてー」
大学の講義から帰ってきたニノに
正体不明のイケメンがやってきたことを報告した。
「知らんなー
新しいヤツがくるなんて、Ｊも言ってなかったし」
「そうだよねぇ」
誰だったんだろ。
「おいおい まさか ドロボーとかじゃないよな」
「えー！！」
「空き巣に入ったけど、偶然あんたが留守番してたから
物を取らずに、ごまかして帰ってたとか」
「コワッ！！」
居直り強盗とかだったら、俺あぶなかったじゃん！
あんなイケメンなドロボーっているんだなぁ。
「あ！」
「あ？」
「違う。ドロボーじゃないや」
「なんで？」
「だって、大ちゃんのこと知ってたもん」
ブ―――ッ！！
飲んでいたウーロン茶を吹きだすニノ。
「Σおまっ！！！ そういう大事なこと先に言えやッ！！」
ドロボーかもしれないっていうときよりも、はるかに警戒レベルをあげて、
ニノは俺の話にくいついてきた。
「そいつ、大野さんのなんだって！？」
「わ、わかんない
でも、大ちゃんはどこって聞いてきたから」
「……なるほど。
ここに大野さんがいるのを知ってて、訪ねてきたってことか」
探偵っぽく顎に指をやり、考え込むニノ。
「誰だろう」
「かなりイケメンだった」
ニノの眉がギュッと寄る。
「気に入らねぇなー」
「うーん」
「本当に大野さんのコト、言ってたんだな？」
「うん 『智くんは？』って聞いてきた」
「……。 気に入らねぇなー」
ますますニノの眉に皺が深くなった。
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作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/?plid=tarutoamnos...
作成日時：2018年7月4日 19時
