Blue Ocean ～青色王子に夢中～ (ページ13)

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じゅんとさとし３ページ13

腕の中の人は、
神経が太いというか、眠りに貪欲というか、無防備というか……。

とにかく、こんな事態になっても起きる気配がなかった。

俺の腕の中で、相変わらずくぅくぅと寝息をたてる半開きの唇。

長い睫毛は、閉じられた瞳がまぶたの中で揺れるたびにユラユラしてる。

「リーダー…」

一応、声をかけてみた。

ただし、ものすごくボリュームは落として。

うん。

こんなことで起きるはずない、よな。

起きる気配のないリーダーにも、
じわりじわりと熱くなる自分の胸にも、
苦笑を漏らす。

少し不自然だった体勢を、ゆっくりと入れ替えて、壁際に向かいあった。

腕には、リーダーを抱えたままで。

あぐらのまま、ひっくり返っていた体は、ゆるゆると俺の動きに合わせて、静かに俺の腕の中におさまっていった。

背中で仲間たちの気配を観察しながら、俺はさりげなく机の上の雑誌を手元に引き寄せる。

リーダーの頭を抱えた方とは逆の、畳の上に雑誌を置いてページをめくった。