怪力馬鹿 ページ12
前言撤回
他の六年生ヤバいやつだった
｢いやあああ！！むりいぃぃ！！｣
現在、私の目線は先程より高くなっており、下半身と上半身が宙に浮いている状態だ。
下ろしている髪の毛は後ろから来る強い風によってなびいている。
そう、後ろから来る風によって。
｢ぎゃあああああ！！お願い降ろして！無理無理落ちる落ちる！！｣
｢いけいけどんどーん！！｣
私は今、このいけいけどんどん男に後ろ向きで俵抱きにされ、ものすごい速さで運ばれているのだ。
何故このような状況になっているのか。
それは私が医務室を出てしばらく経った時のことだった。
(ああ…完全に迷子…。)
朝の三反田くんのように誰かに運良く会うかと思っていたがそんなことは無く、私は完全に迷っていた。
同じような所をグルグルと回り、途方に暮れていた時、この男が現れたのだ。
｢ん？お前は伊作に運ばれてきた女ではないか！こんな所で何してるんだ？｣
伊作くんと同じ深緑の忍装束、六年生だ
(敬語じゃなくて…いいか…。)
伊作くんも言っていたし、それにこの人はすごくフレンドリーそうだ。
｢ああ…図書室に行こうとしたんだけど、迷子になっちゃって。｣
そう言うと、男は｢なははは！｣と明るく笑った
｢だったら私が連れてってやろう！｣
それはありがたい。
ありがとう、そう言ってる途中、突然距離が近くなったと思ったら体が大きく傾き浮いた。
｢うわっ｣
そして勢いよく走り出した。
その瞬間理解した。連れてってやるというのは一緒に歩いて案内してやる、という意味ではなく、目的地まで運んでやるという意味なのだと。そして、この男と関わったのが間違いだと。
恐怖に慣れたのか叫ぶのに疲れたのか、私が無言になってきた頃、男が止まった。
｢着いたぞ｣
｢あぁ…、ありがとう…｣
お礼を述べながら、落とされる前に立ってしまおうと足を床に伸ばし、体を起こした。
｢……死ぬかと思った…。｣
溜息をつきながら呟く。
そっと心臓の位置に手を置くと、まだドクドクと早い鼓動が伝わって来た。
｢楽しかったな！｣
その言葉に、思わず声を上げながら勢いよく振り向いてしまう。
男の顔をガン見してある事に気付いた。
この男は人一人抱えて走ってたにも関わらず、息は乱れていないし汗一つかいていない。
｢……怪力馬鹿…。｣
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たると(プロフ) - れなさん» ありがとうございます！少し人見知りだけど芯が強い夢主ちゃん、私も好きです( ˙˘˙ )♡これからも楽しんでいただけると幸いです…！ (2022年2月1日 23時) (
レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - あいさん» ありがとうございます……！あと1ヶ月ほどほぼ無更新に近い状態になりますが、更新再開まで気長に待っていただけると幸いです……！ (2022年2月1日 23時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - とても面白いお話で、ストーリーの流れや、夢主ちゃんの性格など、とても好きです☺️更新楽しみにしています！ (2022年2月1日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは 夢小説読ませていただきました 面白かったです‼️ 更新頑張ってくださいね (2022年1月17日 19時) (レス) @page34 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - みぃぷる�鵑気�» とても嬉しいお言葉ありがとうございます…！文章の表現の仕方は意識をしているのでとても嬉しいです。これからも楽しみに待っていただけると幸いです(｡ᵕᴗᵕ｡) (2021年11月26日 17時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たると | 作成日時：2020年7月10日 8時
