youth 3 ページ3
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慎「お、ちゃんと起きたか」
「起きたよ、いきなりあんなLINE送られてくるんだもん」
慎「うし、行くか」
昨日の慎太郎は気になるけど、なるべくいつも通りに。
昨日の夜、慎太郎から「明日歩いて行こうぜ」ってLINEが来た。
いつもどちらかがゆっくり話したいことがある時は、歩いて登校するのがだいたいのお決まり。
「何か話したいことあるの？」
慎「あーうん、昨日のこと」
「田中先輩のこと？」
慎「そう」
昨日の慎太郎、なんかおかしかったもんね。
その影響か、今もいつもより元気ないし。
慎「...単刀直入に言うけどさ」
「うん？」
慎「あいつはやめといた方がいいよ」
「...え？」
ふざけてる様子でも、冗談を言ってる様子でもない。
じゃあなんで、なんでこんなことを言うんだろう。
慎「良い噂聞かないよ、あいつ」
「すごくいい人だよ」
慎「Aの前では取り繕ってるんだよ」
「なんで慎太郎がそんなこと言うの？」
意味がわかんないよ。私と田中先輩を別れさせたいの？
慎太郎なら、1番に応援してくれると思ってたのに。
慎「だから俺は、Aが傷つかないために」
「田中先輩のせいで私が傷つくわけない」
慎「だから、それはお前があいつのことちゃんと知らないから、」
「私に先に彼氏ができたのが悔しいの？だからそんなこと言うの？」
慎太郎がそんな人じゃないことは、私が1番よくわかってる。
だけど頭に血が上って、ついこんなことを口走ってしまった。
慎「A、」
「だったら慎太郎も彼女作ればいいじゃん」
慎「...あっそ、もう知らねえからな」
そんなセリフを吐き捨てて、先に歩いて行った慎太郎。
慎太郎は、いったい何がしたいの？
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
