youth 15 ページ15
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慎「おーっす、おはよ」
「おはよ」
次の日の朝、いつも通り慎太郎と登校はするけど、やっぱり昨日のことが引っかかっている。
いつから？どうして？って、聞きたいことがたくさんある。
「昨日、帰り遅かったね。あんな時間まで居残りしてたの？」
慎「あー、いや、うん、そう。松村がスパルタでさー」
...何、今の曖昧な返事は。
いくらスパルタな松村先生でも、あんな時間まで居残りさせる？
慎「てか昨日目合ったよな？なんで無視したの？」
「無視じゃないけど...他に人がいたのに話しかけるのはおかしいでしょ」
慎「なんで？人がいても話すでしょ、俺とAなら」
確かに、いつもなら手を振るか話しかけるかしてたかもしれない。
だけど一緒にいるのが女の子だったから。
だから、話しかけたくなかったんだよ。
「めっちゃ眠かったの」
慎「なんだー、そゆこと？」
「うん、そゆこと」
自分自身の気持ちがよくわからなくて、慎太郎に対してどう接していいかわからない。
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慎「おっはよー」
「おはよー」
ジェ「Good morning」
慎「たろちゃん松村にプリント出してくるわ」
教室に着いてすぐ、慎太郎が松村先生にプリントを出しに行った。
あーあ、なんなんだろうこの気持ち。
ジェ「樹と別れたんだってね」
「え、なんで知ってんの？」
ジェ「樹から聞いた」
...田中先輩、ジェシーに私のこと話したんだ。
あんな人だから、どうせ私のこと悪く言ったんだろうな。
「うん、別れた」
ジェ「だからそんなに暗い顔してるわけ？」
「それは違うよ、吹っ切れてるもん」
ジェ「じゃあなに？はい、お兄さんに話してみなさい」
同い年なのに、お兄さん？
そう思ったけど、真剣に話を聞いてくれそうなジェシーを前に、そのツッコミを言うのはやめておいた。
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
