youth 2 ページ2
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「ねえ慎太郎」
慎「ん、なにー？」
放課後、慎太郎の部屋でゴロゴロする私とスマホゲームをしている慎太郎。
これが学校から帰った時の私たちのお決まり。
「3年の田中先輩いるじゃん」
慎「田中樹のこと？」
「そう、私その人と付き合うことになったんだ」
慎「...は？」
私の言葉に、いきなりゲームをやめてスマホを閉じた慎太郎。
...なに？さっきまでいくら話しかけてもやめなかったくせに。
慎「なんで？」
「なんで、って...告られたから」
慎「お前田中樹と知り合いだったの？」
「いや、まあちょっとね」
慎「なに、言えよ」
いつもはふざけてるくせに、なんでそんなに真剣な顔して聞くわけ？
しかも、眉間に皺なんか寄せちゃって。
「この前慎太郎が職員室行ってた時、田中先輩がジェシーに用事があって来てたの。その時に連絡先を聞かれて」
慎「うん」
「それで、連絡とるようになって...昨日告られた」
慎「田中樹のこと好きなの？」
「うーん、嫌いじゃないよ、かっこいいし」
うん、嫌いじゃない。好きになったわけでもないけど。
かっこいいし、優しいし、面白いし。付き合ってもいいかなって思ったからOKした。
慎「好きじゃないならやめとけよ」
「なんで怒ってんの？」
慎「別に怒ってないけどさ」
慎太郎が理由も言わず不機嫌になってる意味がわからなかった。
だから、私もムキになっちゃったんだ。
「もう付き合うことになったから」
慎「...んじゃ、好きにしろよ」
慎太郎は、スマホを手に取ってまたゲームを始めた。
...なんなの？その言い方は。
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
