ヒューマンバグ大学短編集！

〜教育実習〜　一条夢/ギャグ/甘? ページ24

久我「〜ってな具合で、本当に佐古は…」

一条「女のケツ追っかけてばっかりだな…」

「佐古くんらしい…ですね」

久我から話される内容にAは思わず苦笑する。緊急で呼び出しが合ったとき、久我に声を掛けられた佐古は

佐古「これから合コンが…」

等と言うことが多いらしく、そのたびに説得して(脅して)向かわせているらしいが話を聞いていて常にAは

(よくそれで相良の兄貴の教育期間中に殺されなかったなぁ…殺すまでしなくともボコボコぐらいにならされそう…)

久我「ってなわけだが、A、頑張れよ。」

「へっ…？」

久我「へっ…？じゃねぇよ。お前なぁ…話聞いてたか？」

機嫌が悪かったらしい久我が、口元は笑っているが青筋を浮かべる。それに続きたしなめるように一条に頭を鷲掴みにされる。

一条「こら、聞いてなかったろ、A」

「う…すみませ…いたたたたっ！」

指にグッと力を入れられれば案外痛い。そうはいっても一条はかなり手加減をしている。恐らくもっと強く絞めてくるであろう久我よりは大分マシだ。

一条としてはそんなことはしたくないが、立場上怒らないわけにもいかない。とはいえ恋人であるからには傷付けないようにしたい、だが多少の見せしめは必要だ。
一条に怒られていれば久我も多少は怒りを収めるだろうという計らいだった。

久我「だから、明日見回りが佐古と入ってるから、また佐古がサボろうとしたら、きっちり止めろよって話だ」

一条「教育もこれからは仕事の一つだからな。後輩も必要ならキッチリ怒れるようになれよ。」

「が、頑張ります」

そしてその翌日、問題の佐古との見回りの時刻になったので佐古に声を掛けに行くと、佐古は一生懸命にカタギの女性に声をかけている。大方口説いているのだろう。
迷惑を掛けるわけにはいかないので、急いで割って入る。

女性「興味がないので…」

佐古「ちょっと…ちょっとだけでいいんで…」

「佐古くん！すみません…行ってもらって大丈夫ですんで…」

女性「ありがとうございます…」

手を握り、ナンパしている佐古と、明らかに迷惑そうな顔をした女性を引き剥がし、すみませんと頭を下げる。

続きです→←〜お酒の力〜　久我夢/甘

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す