102.リク：MTCに迫られる ページ44
爽やかな朝。何かのぬくもりを感じて目を覚ますと、
「よぉ、お寝坊なこったな」
と、寝ている間に侵入してきていたらしい左馬刻が目を細めて貴女を抱きしめる力を強くする。
一気に意識が覚醒した貴女が抵抗しても、
「まぁ待てよ。急ぐ理由なんざ何もねぇだろうが。
それとも、俺様にこうされるのが嫌とでも言いてぇのか」
と低く掠れた声を耳元で囁かれ、イェスとは言えず抵抗をやめると、柔らかく微笑んだ彼に頭を撫でられる。
その直後、貴女の部屋の扉が勢いよく解き放たれ、そこに立っていた人物が、貴女たちの状態を見て呆れたように溜め息を吐く。
「お楽しみのところ悪いですが、理鶯の飯が出来たようです。さっさと起きてください」
「銃兎…悪ぃと思ってンだったら来んじゃねえぞ」
「馬鹿かお前は。ただの社交辞令に決まってんだろうが。ほら、お前の馬鹿がAに移るからさっさと来い」
「チッ、触んじゃねえよクソが！」
大声で争いながら、銃兎は左馬刻から貴女をひっぺがす。
「大丈夫ですか？馬鹿は放っておいて、一緒に理鶯の朝食を食べましょう」
と言って綺麗な微笑みを浮かべるが、貴方達全員不法侵入者です。そう訴えても、貴女を抱えたお巡りさんは完璧無視。
「理鶯、我々の姫がお目覚めですよ」
「呼びに行ってくれて感謝する。おはよう、A」
ダイニングに連れられると、大きな皿を持った理鶯が朝の挨拶をしてくれる。まるで新妻。
「勝手に家に上がったうえ、キッチンまで使ってしまいすまない」と謝られる。許そう。
「へぇ、今日のは見た目がいい食事ばっかだな。いつもこうだと良いんだけどよぉ」
頭をガシガシ掻きながら、遅れて左馬刻も部屋から出てくる。その言葉通り、おぞましい食材たちは不使用なので見た目も匂いも抜群。
席に着き美味のご飯を食べていると、不意に左馬刻が声を上げる。
「A、テメェは俺らの誰と毎朝過ごしてぇと思った？」
突然の言葉に首を傾げると、
「実は勝負をしているんですよ。朝の行動で、誰が一番Aを惚れさせられるか、とね」
「良ければ教えてくれ。小官たちは貴殿の気持ちが知りたい」
「俺と一緒に寝てぇだろ？俺様の腕に抱かれて幸せそうな顔してたじゃねえか」
「私と朝からゆっくり過ごすというのも、とても魅力的でしょう？」
「貴殿の為なら、毎朝腕によりをかけて最高の朝食を提供しよう」
リクエストありがとうございました！
どこかで続きが書ければいいなあ
103.リク：魔物の貴女が魔界に連れ帰らされそうになったときに『彼といる』と言ってMTCに抱き着いた→←101.リク：いじめグループに屋上から飛び降りろと言われ、飛び降りてしまった貴女が奇跡的に軽傷だったときのMTC
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ε戎貝毎水(プロフ) - ももちゃろーさん» ももちゃろーさんの素敵なお話を読めるならいくらでも待ちますよ!それと、逆ハーネタの続きはできれば読みたいです、いくらでも待ちまーす! (2020年5月28日 22時) (
レス) id: eba48827f1 (このIDを非表示/違反報告)
ももちゃろー(プロフ) - ε戎貝毎水さん» ありがとうございます！長い間お待たせしてしまい、本当に申し訳ありません！！楽しんでいただけたようで嬉しいです、リクエストありがとうございました！ (2020年5月28日 20時) (レス) id: 0e4e83fb52 (このIDを非表示/違反報告)
ε戎貝毎水(プロフ) - うわー！たくさんのリクエスト（しかもマニアックなのもアリ）を受けて下さりありがとうございました！特に取り合いされるお話最高でした！本当にありがとうございます！！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 638cca7d0a (このIDを非表示/違反報告)
ももちゃろー(プロフ) - ネイトさん» わぁあありがとうございます！！残されたお話はあと僅かですが、是非最後までお楽しみくだされば幸いです！リクエスト本当にありがとうございました！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 0e4e83fb52 (このIDを非表示/違反報告)
ネイト - 今回もお忙しい時にリクエスト応えていただき本当にありがとうございます！またまた最高でした！特に「貴殿を虐めていた奴らの肉だ」の所大好きです！(笑)、この作品のお陰でいつも元気をもらっています！これからもコソッと応援していますね！ (2020年5月23日 4時) (レス) id: 67fc31259c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ももちゃろー | 作成日時：2020年3月13日 21時
