家族の大切さ 隼人side ページ23
隼人side
顔を真っ赤にしてる中尾と水越をAとふたりでからかったあと、ふと思い出したのはさっきの電話におふくろが出なかったこと。
家にかけて出ないってことは、おふくろは別の場所にいるってことだよな。
Aに電話してくる、とだけ伝えて美術室に移動する。
スマホの画面をタップすると、ワンコールで繋がった。
『もしもし、隼人？』
隼人「俺だけど、…おふくろ、大丈夫か？」
おふくろの声を聞いて、張りつめていた緊張がほどけていく。
『大丈夫よ。実はね、今、介護施設にいるの』
隼人「あぁ、聞いたよ。佐久間の実家の介護施設」
『これで、あなたも自分の時間が作れるといいんだけど…』
今もなお、俺を心配してる声が聞こえて、やっぱり家族って大事だなって、改めて認識した。
隼人「俺のことは心配しなくていいから。自分の道は自分で切り開く」
柊が言っていた、ヒーローの決めセリフ。
『たった数日会ってないだけなのに随分たくましくなったみたいね』
おふくろが優しく笑う声が聞こえて、俺も自然と笑ってしまった。
『Aちゃんとはうまくやってる？』
おふくろは俺だけでなく、Aのことも心配しているようだ。
まぁ、おふくろにとってAは娘みたいなもんだしな。
隼人「あぁ、アイツも無事だし、ちゃんとやってるよ」
『本当に？Aちゃんを泣かせてないでしょうね？』
さすが、おふくろ。
鋭いな。
隼人「大丈夫だよ。泣かせてもその分、俺が笑顔にしてやるから」
そう言うと、おふくろはまたクスクスと笑って『そうね』と呟いた。
『凪人たちはお昼に先生が来てくれるから心配ないわ』
隼人「あぁ、わかってる」
『Aちゃんのこと、守ってあげてね』
隼人「当たり前だろ」
おふくろはまだ何か言いたそうだったが、「じゃあね」と通話を切った。
Aの声、おふくろにも聞かせてやりたかったな。
でもきっと、Aはおふくろの声を聞いたらまた泣き出して、おふくろはそれを聞いて余計に心配するだろう。
教室に戻るとAは、からかうターゲットを中尾たちから石倉に変えていた。
「ふふっ、石倉くんも素直になればいいのに」
ふわりと笑うAを絶対に、俺が守る。と心に誓った。
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美紀 - 移行おめでとです最近暑いけど熱中症に気を付けてくださいね更新大変だと思うけど頑張ってください応援してます (2019年9月3日 12時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年6月30日 18時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - 凄い面白いです。続き楽しみです！ (2019年6月1日 0時) (レス) id: f491a92039 (このIDを非表示/違反報告)
コロ(プロフ) - しおらんさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとうれしいです！更新頑張りますね！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです！完結までもう少しですね！甲斐がかっこよすぎて最高すぎます！更新頑張って下さい！ (2019年5月6日 14時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロ | 作成日時：2019年4月20日 12時
