・ ページ49
先生「真壁は自分が選手として復帰出来なくなった時に、相手を憎むのではなく仲間をサポートする道を選んだ。熊沢だって、本当は景山に対して複雑な思いを抱いていたはずだ。だけど、彼女に勝とうと努力をして負の感情を跳ね返した。」
水泳部のふたりが複雑な表情を浮かべる。
先生「里見、お前はどうだ？逆光を乗り越えようとしたか？傷ついた苦しみを明日の活力に変えられなかった。それがお前の弱さだ！」
里見「うるせぇんだよ！！知ったような口聞きやがって！なんで俺がこいつよりよえぇんだよ！おかしいだろ、なんでだよ！」
里見くんの言葉に茅野さんが「真壁くんは弱くなんかないよ」と返す。
茅野さんから景山さんの思いを聞いた里見くんは歯を噛み締めた。
里見「なんだよ…知ってたよ…こいつが、真壁が俺よりつえぇって、取り返しのつかないことした、って。そんなん知ってたよ！殴ってくれよ。殴れよ！おい、殴ってくれよ！」
真壁「景山は、きっとそんなこと望んじゃいないよ…。この悲しみを…力に変えてくれ、里見！景山の分まで」
真壁くんがそう言うのと同時にカチャっと金属音がした。
音の方を見れば、先生が銃を私達生徒に向けていた。
先生「言ったはずですよ！間違えたら、5人の命が犠牲になるって。今から呼ぶ5人は隣の美術室に来い！それ以外の者は教室から出るな。出たら命の保証はない」
里見「待ってくれ！5人のうち1人は俺でいい、これが正しいことだなんて思ってねぇ。でも、これは俺が撒いた種だ。ここにいる誰よりも責任を取らなきゃいけねぇ、償わなきゃいけねぇ！」
先生は頷くと里見くん以外の4人の名前を呼んだ。
瀬尾くん、堀部さん、西崎くん、結城さん。
郡司「柊！お前のやってることは矛盾してる！！」
刑事さんが止めるのも聞かず、先生が4人を連れて教室を出ていく。
そして、大きな爆発音が響いた。
爆発したのは、美術室。
教室からでも瓦礫から人の手や足が見える。
あまりにも無残なその光景に、私は涙が溢れた。
足の力が、ガクッと抜けて倒れ込む私を支えてくれたのは隼人くん。
隼人「A……」
隼人くんは震える私をぎゅっと抱きしめてくれた。
隼人「もう、終わらせるから……」
その小さな呟きが私にだけ聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 377人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コロ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！そう言っていただき嬉しいです。私も甲斐くんが好きすぎてやばいです、3Aロス…。 (2019年3月29日 16時) (
レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 甲斐隼人君と翔君と蓮君と海斗君と賢君大好きなのでドラマ終わったからロスです最高です (2019年3月29日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コロ | 作成日時：2019年3月24日 16時
