検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:102,311 hit

13 ページ15

それからAさんは、一言も話さずに部屋に戻って行った。

朝、居間に出るとAさんが朝食を終えたところだった。

「おはよう」

いつも通りのAさんに俺は安心した。

「お、おはようございます!」

俺はAさんの隣に座り、朝食をとった。



今日は転がし祭り。俺は鱗滝さんに転がされた……。
ぐるぐると回る視界の中で、俺は木陰からこちらを見ている狐面を捉えた。
その時、初めて受身ができた。

「っあ」

再度その場所を見ると、Aさんがおにぎりを持って立っていた。

「鱗滝さん、炭治郎くん、そろそろお昼時ですよ」

「そうか」

鱗滝さんはAさんの持っていたおにぎりを一つ持っていくと、家の方に歩いて行った。

「儂は一度戻る。炭治郎、昼飯を食ったらAに稽古をつけてもらえ」

「はい!」

え?Aさんと稽古?

そう、この時の俺はまだAさんと真正面から稽古をしたことがなかった。
今まではAさんが実践ではなく助言をしていてくれた。
だから、Aさんと稽古をするのは初めてと言っても過言ではない。

「ほら、炭治郎くん。早く食べて」

「はい!」

俺はすぐにでもAさんと稽古をしたかった。
そうして急いで食べていると、米を喉に詰まらせた。

「んぐっ」

「え!?あ、ほらお茶!!」

どんどんと胸を叩き、なんとかする。
Aさんは俺の背中をさすってくれた。じんわりと背中が熱くなるのを感じる。

「っす、すみません」

「大丈夫?」

「はい、なんとか……」

体が、ポカポカする。
背中からきた熱さが体全体を包んでいるようだった。

14→←12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (153 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
167人がお気に入り
設定タグ:竈門炭治郎 , 鬼滅の刃
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花帆 - 年上夢主さんに甘えてしまう炭治郎本当に可愛い(大好物)ので読めて嬉しいです! わぁ、また書かれた際はぜ拝読できるのを楽しみにしておりますね(*´ω`*)  (2019年9月2日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます!お兄ちゃん炭治郎が年上相手にどうするのか書いてみたかったので、好きになっていただけてよかったです^ ^続編もできたら書いてみようと思います。応援ありがとうございます( *`ω´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 鈴香さん» コメントありがとうございます!時間ができたら頑張ってみます!応援ありがとうございます(`・ω・´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 一気に読ませて頂きました!年上に恋する炭治郎めっちゃ良かったです(*´ω`*) 可愛い…鬼殺隊に入ってからの炭治郎めっちゃカッコ良くなりますし、両想いになるまでやなった後もすごく見てみたいです…!続編も読めると嬉しいです(o>ω<o)受験ファイトです! (2019年9月1日 12時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - この作品すごく好きです!!続編や番外編!楽しみにしてますね!受験頑張ってください!(*´ω`*) (2019年8月6日 15時) (レス) id: 433bf9ff90 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:五十土 | 作成日時:2019年4月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。