前世の記憶を持った異能探偵！ part2

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「こちら現場班ー、現場班でございます。あ、俺山吹ですー。俺が何処にいるかというと、現場の中庭ですー。お察しの通りガムテープを探してるんですー。公由ちゃんは部屋の中を探していて、長船君はこの階のゴミ箱を漁るただの不審人物をしてますねー」
「……あ、あの、先程から何を、言っているんですか……？」

何でもないですよー、と言って茂みなどをガサガサと漁る。だが、何も出てこない。焼却処分の可能性も考えたが、近くで小火(ぼや)騒ぎは無い。まあ、遠くに捨ててしまっていたら出てこないのだが。

「こっちは無かったぜ」

事件現場の部屋の前で長船はそう言った。何だ、不審者タイムは終わったのか、と山吹は内心思った。

「……あの、こっちにも、多分無い……と思います」
「じゃあ、あとは山吹か」
「ですねー。……あ」

茂みを漁っていると、ぺたっと爪の先にくっつく感触があった。まさかと思い、一応袖からハンカチを取り出してその感触のモノを掴んだ。ハンカチで掴んだモノはガムテープ。

「あった、ありましたよー」
「なら、鑑識に持っていった方がいいな」
「そ、そうですね」

慎重にガムテープに自分の指紋を残さないようにハンカチを使って人だかりのできている方へ走った。長船は不動に着信を入れる。鑑識に回してもらうように言うために。

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「警官ではないッてのはどういうことだい？」
「それが、我々にもさっぱり」
「不動君、美影君たちに連絡した方が……」
「そうだな」

不動はズボンのポケットからスマホをとりだして着信履歴から美影の名前をタップする。コール音が数回鳴ったあと、おはよ〜、といかにも寝起きですと言うような間の抜けた声が耳に入って、不動の不機嫌が不幸にも爆発した。

「何が 『おはよ〜』だ！ この間抜け！！ 今どんな状況かわかっているのか貴様は！！」
「不動君の怒鳴り声で目が覚めたよ。ありがとう」
「貴様寝ていただろう！！」
「うん。だって遅いんだもの」
「貴様はぁあぁぁあああ！！」

落ち着くのです不動君！ 東雲が不動の目の前で両手をぶんぶんと振って言う。黒江も、落ち着きなって、不動ちゃん。と言う。

「……それで、何かあったのかい？」
「ああ、瀬川が消えたそうだ」
「は？ 何を言っているのかな？」
「警官の格好をした三人と姿を消したそうだ」

不動がそう美影に告げると美影が柄にもなく、小さく舌打ちをしたように聞こえた。

「何でもいい。三人の特徴を細かく聞いて」
「ああ」

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