・ ページ31
.
1番にお祝いして欲しかった人には忘れ去られていて、
不規則な時間に、気まぐれなメッセージ。
いつもドキドキする着信画面は拒否ボタンを押した。
素直じゃない私の、せめてもの反抗心。
寝ようとしたって、頭に浮かぶのは大好きな人。
仕方がないって分かってる。
それでも好きだからずっと続いてる。
既読が付いて数分、玄関から物音がした。
嘘じゃなかった。
『鍵閉まってなかったんだけど』
「あ、」
『まじ気をつけろよ』
第一声がそれ。悔しいけど、その声が聞きたかった。
そして、右手にぶら下げている正方形の箱に目がいく。
何かなんてすぐに分かったけど、やっぱり悔しいから知らないフリ。
『ケーキ食う?』
「太る」
『んなの気にする女じゃねえだろ』
「ダイエット始めたの」
『なんで』
「なんでも、」
見え透いた嘘も本気で捉えようとするから笑いそうになる。
不意に近づき、お腹を摘んで紫耀は口を開く。
.
415人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まきこ(プロフ) - 全部のお話すごく好きです!!甘えてくれる紫耀くん可愛すぎますね!またいろんなお話読めるの楽しみにしてます^ ^ (2021年2月14日 8時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:詠夢 | 作成日時:2021年2月7日 1時