嫉妬:そらる 1 ページ36
.
まごまごと口の中で言葉を呟きながら、まふくんのメイクを進めていく。 うーん、肌がきれい。
「さっきから何なの…?」
「あ、動かないで。…あのさ、そらるさんって嫉妬とかしない人?」
口から漏れていたのかあきれた顔のまふくんに、思わず考えていたことがぽつりと漏れた。ちなみに当の本人のそらるさんは衣装に着替え、メイク待ちでお手洗いに。
「そらるさん?さあ、人前にするんじゃない?」
Aとそらるさんくっつけたのは僕だけど、そう言う恋愛の話とかしないから分からない。と素っ気なくあしらわれた。 …コンビのくせに。
「ふぅん…。」
付き合ってそろそろ半年。本名だって知ってる。仕事柄、“そらる”さんと会うことが多いからそっちで呼んではいるけど。
「何、嫉妬されたいの?」
「そういうわけじゃないけど、どうなのかなって。」
ほんと、まふくん肌白い…。一体どんなケアをすればこんなに綺麗なのか。と軽く嫉妬しつつ、アイメイクをするからと目を瞑ってもらう。
「…まあ、言わないだけじゃない?」
「かな…?」
目を瞑ってもらい、しゃがみながらアイシャドウをしていく。
さっきまではそらるさんが戻ってきてもドア側を向いていたから分かったけど、今はまふくんでドアが隠れて見えない。
「そういえばさ、Aは嫉妬するの?」
「…何突然、」
思わず、アイシャドウのチップを持つ手が止まる。…アイラインとか塗ってるときじゃなくて良かった。多分、ゆがんでた。
「さっき、そらるさんの嫉妬の話してたから。」
「…人並みにはするかな。まあでも、仕事だしね割り切るようにはしてるよ。」
“そらる”さんを好きな子は日本中に何人もいて、ファンの中にはガチ恋の人だっていると思う。そりゃあ、ライブの時とか、黄色い歓声が聞こえてきたら嫉妬しないわけじゃないけど。
「へえ、Aでも嫉妬するんだ。」
「それはどういう意味かな?」
マスカラ付けてまつげケバケバにしてやる、と呟けば急いで謝られた。…でも、似合いそうなのがまた腹立つところだな。
314人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
就職先は、先生でお願いします。【センラ】
女遊びが激しい彼等が何故か私に迫ってくる件について.3【浦島坂田船】
もっと見る
「歌い手」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!!好きだと言っていただけてテンション上がってます!ゆきさんもお身体にはお気をつけてくださいね! (2018年12月3日 8時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - スイ(さぶ)さん» 分かりました。坂田さんですね!せっめいありがとうございます、助かります。早めに書き上げられるよう頑張ります! (2018年12月3日 8時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - こういう短編好きです…!!(ほとんどコメントしたこと無いので、ちゃんとした日本語になってるか心配です) 読んでて楽しいので、次も楽しみにしてます!! 寒くなってきてるので、お身体には充分お気をつけください…!応援してます!! (2018年12月2日 18時) (レス) id: e3b7ecda00 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(さぶ)(プロフ) - ありがとうございます!!坂田さんで、試験前の勉強会をしてて途中で告白する…みたいなのって可能でしょうか…。語彙力なくてすみません。幼馴染だとかの設定は作者様が書きやすいようにして頂いて全然大丈夫です!よければお願いします… (2018年12月2日 0時) (レス) id: 9fca0c060a (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - スイ(さぶ)さん» 楽しんでいただけて凄く嬉しいです!ぜひぜひお楽しみください(あってるのか?)リクエスト嬉しいです、いつでも受け付けております!お待ちしています。 (2018年11月29日 22時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ