【七海健斗】 ページ13
最近の健斗さんは少しおかしい
｢Aさん、危ないのでキッチンに立たないでください、料理は私がします｣
｢Aさん、その服の素材は体に良くありません、こっちに着替えてください｣
｢Aさん、火傷すると危ないのでドライヤーは私がします。ここに座ってください｣
おかしい…今までは料理だって交代でしてたはず
服だって素材なんて気にしたことがない
ヘアアイロンならまだしもドライヤーで火傷なんて大袈裟だ
『健斗さん…私自分で出来ますよ？』
気を使わせたくなくて言った言葉
呪術師である彼はその中でも上の忙しい人
私にばかり付きっきりなのは良くないと思ったのだが
カシャンッ
健斗さんが持っていたティーカップが彼の指の間からこぼれ落ちた
『健斗さん！？それ、大事にしてたティーカップですよね！？壊れてないですか！』
近づいてカップに触れようとした瞬間
ギュッ…
『え？』
彼に抱きすくめられていた
｢Aさん、私は貴方が必要なんです。しかし貴方は1人でなんでも卒なくこなしてしまう。【自分で出来る】なんて寂しいこと言わないでください｣
『健斗さんはお仕事もお忙しいでしょうし、そんなつもりじゃ！』
心からの本心だった
｢分かっています。それでも、貴方が1人で進んでいくと、私は置いていかれているような、捨てられるようなどうしようもない気持ちになるんです｣
きっと彼は知らない
私の方が置いていかれないか心配なことに
｢貴方のお世話をする度に、他の男からあなたを守っているんです。保護と言ってもいいでしょう｣
それなら彼は【だいぶ過保護】というカテゴリーに分類されてしまう
｢貴方を保護する度に、あなたの自由を奪ってしままっている気がするんです｣
この過保護も彼の優しさと、独占欲の現れだから断れない
きっと彼も知っている
｢過保護だのなんだの思ってくれて構いません。あなたが必要なんです｣
またそうやって私を檻に閉じ込める
きっと、ずっと昔から
この言葉に閉じ込められて来たんだろうと
気づいた時には檻には鍵が何重にも掛けられた状態なのだ
また今日も彼の言葉は鍵となり私を縛っていく
｢私にだけ守らせてください、Aさん｣
＿＿＿＿ｶﾞﾁｬﾝｯ
fin【七海健斗】リクエストありがとうございました
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胡瓜(プロフ) - 最後の狗巻先輩のやつって、もしかして文ストのビーストの敦くんをイメージしてますか！？すてきです！ (7月17日 19時) (
レス) id: 0a371ac403 (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - 友梨さん» コメントありがとうございます。そうです！文ストが好きなもので書かせていただきました。見つけていただきありがとうございます (2021年3月13日 23時) (レス) id: 214c3d0d56 (このIDを非表示/違反報告)
友梨(プロフ) - とても面白かったです！狗巻君の二話にのやつ、もしかしてBEASTですか？ (2021年3月11日 0時) (レス) id: 891b455fcf (このIDを非表示/違反報告)
れむ(プロフ) - 乙骨くんをリクエストしたいです！大丈夫ですか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - ちゃまさん» コメント、リクエストありがとうございます！時間かかってしまい申し訳ないです。狗巻棘書かせていただきました。よろしくお願いします (2021年3月3日 21時) (レス) id: 214c3d0d56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影 x他1人 | 作成日時：2020年12月29日 3時
