Feelings

Kiss　〈青〉 ページ46

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「Aー」

「わ！」


仕事終わりの金曜日

お風呂上がりにソファに座ってお酒を飲みながらテレビを見ていると、ついさっきシャワーを浴びたばかりの流星が、強引に私を端に寄せて膝の上に寝転がる

濡れたままの髪の毛が太ももに当たってくすぐったい


「んー。きもちい」

目を閉じて頭をすりすりしてくる流星の鼻をむぎゅっと摘まんでみても、ふふ…と幸せそうに笑うだけ


「もう。髪乾かしてやー」

「めんどーい。…Aがやって？」

「いやや」


頬っぺたを強く引っ張っても動こうとしない彼

…こりゃ何言っても無理やな、と諦め、再びグラスを口に運んだ



「…おさけ？」

「おん。…流星も飲む？冷蔵庫にもう一本あるで」

「んー………それ一口ちょーだい」

「ええけど。なら起きて」


下から見上げる流星に視線を合わすと、何かを企んでいるような顔



「……Aの口から、欲しいなあ？」


ふっと口角を上げた彼が、囁く

………意地悪い流星のことやから、絶対こんなことだろうと思った


嫌だけど、言い出したら聞かない性格はわかりきっている


「はあ……しゃあないな。ほら、目閉じて」

「お、いい子」

ニヤニヤと笑う流星が目を閉じるのを確認してからお酒を口に含み、グラスをそばのテーブルに置いた


彼の頭に手を置いて身を屈め、唇を重ねてお酒を流し込む


よし、なくなったな…ってところで態勢もきつくなり顔を上げようとすれば、流星の大きな手に首を掴まれて激しくなるキス

「んっ……」


生温い感触が口内に侵入し、私の舌を絡めとった

……あまーいお酒と気持ちの良いキスがミックスされ、気分も高揚していく


だんだんと息苦しくなって髪の毛をきゅっと掴めば、唇が離れて銀の糸が厭らしく光った



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