Feelings

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「いっ……いたい、いたいって」

「説明してくれるまで離さへんから」


屋上の真ん中に置かれたベンチに座ってもなお、私の腕を強くつかみ続ける


そしてもう片方の手で私のあごをむぎゅっと摘み、無理やり彼のほうに向かされた



「だからいたいって……」



「なんで、のぞみの名前が出てくるん。…なんか言われた？」

「…」



急に優しい声になって問いかける彼に
我慢していた涙が溢れだした



………むりや、やっぱり


ともくんのこと、嫌いになんてなれへん



「……のぞみちゃんが、ともくんはもう私と別れたいって」


思いきり泣き顔を晒しながらしゃべる私を見て
彼の顔が曇っていく



「はあ？……意味わからへん」

「ともくんは、のぞみちゃんが好きなんやろ……ふええん…」


「ちょ…落ち着き」



ぎゅっと抱きしめられたかと思えば、子供をあやすように頭をぽんぽんと撫でられる


大好きな彼の匂いが香って、さらに涙が止まらない



「A………なんで、のぞみの言うこと信じるん」


「やってえ……のぞみちゃんのほうがかわええ。なんも言えんかった…」

「…まあ、あいつはかわええけど。けどな？」



体を離したともくんは、私の両頬をぐいんと引っ張った



「いひゃい……」


「おれはな

やさしくて、おもしろくて、笑顔がすんごいかわいくて


…そんな良いところだらけのAが、愛しくてしゃあないねん」



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