３６．鬼 ページ36
．
ぼくの言葉に二人が息を飲むのがわかった。
「順を追って説明しますね。
ぼくは前世で“鬼狩り”をしていました。
名の通り鬼を狩る…」
「鬼？」
学長が眉を顰める。
「“鬼”は人を喰う生き物です。
両親は鬼に喰われ亡くなりました。」
「鬼狩りの人が鬼を倒したけど、
助かったのはぼくと、姉と妹…」
「そして三人で誓いました。
『同じ思いを他人にさせない』と。」
「その鬼狩りの人は“鬼殺隊”という組織にいる事を知り、姉妹三人で血を吐くような努力をして鬼殺隊に入りました。」
「そこで…鬼の始祖がいることを知りました。名は“鬼舞辻無惨”。」
名を口に出すのも忌々しい…
今にも自分の喉を引き裂きたい衝動に駆られるほどだ。
「そして、もうひとつ。」
「鬼は元々人間であるということも…」
「人間…」
「鬼の始祖である無惨の血を与えることによって、人間は鬼になるのです。」
「それで鬼が増えるってこと？」
「はい。無惨はそれをあまり望んでいませんでしたが…
まあ、自分が生き残るためにしていることですからね。」
「ぼくが殺された理由はただ一つ。」
．
「鬼になってしまったからです。」
．
「ぼくは…アイツに負けてしまった。」
「鬼殺隊の…全ての仇だったのに…」
あの時の屈辱を思い出し、血が滲むほど手を握りしめ、歯を食いしばった。
「鬼、って事は…」
「地獄のようだった。
無惨の城に閉じ込められ、陽の下にも出れず、人の肉を見れば腹が鳴る。」
人を喰い殺す、化物だ
「一番なりたくなかったのに。
死ぬことすら出来ない。」
人を救うために努力したのに、
結局人を脅かす存在になってしまった。
「だからぼくは…
必死で城から逃げ出して、」
妹に殺してもらったんです
．
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甘蜜 蜜華(プロフ) - 駄犬さん» 好きです！頑張ってください！ (2021年1月14日 15時) (
レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
駄犬(プロフ) - 甘蜜 蜜華さん» ありがとうございます！空白の部分はこだわったのでそう言っていただけるとありがたいです！ (2021年1月14日 15時) (レス) id: b9e2d575e7 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜 蜜華(プロフ) - わぁ！……わぁ！(空白の部分の読み方に感動して、語彙力低下中。) (2021年1月13日 16時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
駄犬(プロフ) - 柊さん» うわ！本当だ！言われて気づいた…(--;) やったぁぁぁ！ありがとぉぉお！これからも頑張るね！！呪いの王も楽しみにしてる！！ (2020年12月14日 23時) (レス) id: b9e2d575e7 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - こんばんは！柊です！！いつも更新お疲れ様ですそして！！お気に入り登録者数300人突破おめでとぉぉぉ！！！これからも巡り巡って楽しみにしてます！！してます！！ (2020年12月14日 23時) (レス) id: 4b9950989a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：駄犬 | 作成日時：2020年11月23日 20時
