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7 翻弄 ページ8

炭治郎side


「こんなの初めてだ………」


屋上で途方に暮れていた。
夕暮れが顔をの火照りを隠してくれる、風が心地いい。

花染さんに翻弄されたその日の放課後、善逸を呼び出して二人だらだらとしていた。


「昨日の炭治郎に今日の炭治郎を見せたい…というか何が初めてだったの?」


善逸はそう言い飲んでいたパックジュースをべこっと潰す。


「いや善逸には言えないくらいに………」

「呼び出しといてそれは無いと思うんだけど」


善逸は俺があまりにも昨日と変わっているために少し苛立っているようだ。
俺は今まで経験したことのないことだらけで新鮮な気持ちだった。

無駄に意識してしまっていた。

抜群のスタイルで尚綺麗な寝顔で資料室で寝ていた。
ハプニングだったが俺の体に大きい乳房が触れてしまった。
酔ってしまいそうなほどに誘われた匂いがした。
いいものでも見るかのように二の腕の筋肉を触られた。
うっとりとした顔が色気の塊で俺は翻弄されまくっていた。

初めての経験だった…。
でも何より彼女が思ったよりも物腰が柔らかかったことだ。
もっと怖いのかと思ってた、「ちゃんとしなさいよ!」みたいな姉御かと…。
だからこそ恐ろしい気がしてしまう、癖が強いと思ったら案外そんなこともない。


「魔性の女って言われる理由が分かった気がする…」

「でしょ?あんな子が彼女になったら毎日がウハウハだよなあ〜」


善逸はまだ火照っている俺をからかうように話す。


「まさかとは思うけど花染さん好きになっちゃいそう?」

「俺にはやはり程遠いよ、一緒に居るだけで恥ずかしくなってしまう」

「もうその様子、完全に童貞丸出しだもんな」


俺は善逸の顔をまたつねりもう片方の手でグーを作る。
善逸は俺の冷たい顔を見て必死に謝る。


「ごめんごめんって、俺も人のこと言えないしゆるひてぇ」

「からかうのも大概にしてくれ、善逸」

「ひゃい」


ぱっと善逸の頬をつねる手を放す。

俺は夕焼けが広がる空を見てぼーっとしてしまっていた。
それにしても彼女はどうして資料室で眠ってしまっていたのだろう。
彼女が資料の整理を手伝っている理由も分からなかったし。
今度資料室で会ったときにでも聞いてみようかな。
その時は今日みたいに意識しないでいつも通りのスタンスでいかなくては。

どうしてこんなにも変に意識してしまうんだろう。
ざわつくような気分が非常にもどかしくて仕方がなかった。

これが思春期???

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設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , キメツ学園   
作品ジャンル:恋愛
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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年4月5日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - chiaki0708さん» 本当に感謝です、指摘いただいてなかったら一生あのままでした…泣 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 77e8970457 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - 俺の???彼氏???夢主ちゃんおとこ? (2021年12月3日 22時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - りんないさん» コメントありがとうございます…!夢主ちゃんとことん可愛く脚色させて頂きました、私も可愛く生まれたかったです(笑)更新遅めですが頑張らせて頂きます! (2020年6月8日 1時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
りんない - 炭治郎がいろいろ困ってるのかわいすぎます…!夢主ちゃんみたいな可愛い子に生まれたかった…更新頑張ってください!! (2020年5月30日 19時) (レス) id: 99e12d5a0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2020年5月21日 2時

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