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#120『ひと時の平和と忍び寄る影』 ページ34

晴れ晴れとした二人を横目に朔はメルヴィルに近寄った。


「お疲れ様です」

メルヴィルは驚いた顔をした。
敵組織の人間から労りの言葉を言われるとは思わなかった。

メルヴィルは目を細め、優しく朔を見つめた。

「美しく育ったな」

朔は訝しげにメルヴィルを見た。

今の朔は、赤髪が夕日を反射させ、髪が黄昏色に染まって光ってる。


父親によく似ている。メルヴィルは思った。

母親譲りの真っ赤な髪に、紫水晶のような紫色の目。赤味が無い真っ白な肌。まるで、球体関節人形だ。


「スタインベックとはどうだ?」

「僕は和解したつもりです」

朔は肩を竦めた。

あれは和解と言うか少し曖昧だが、お互い気持ちは楽になった・・・・・・と思う。

曖昧な関係で良い。

人間、何もかにも白黒つけるより、灰色の空間があるべきだ。

このヨコハマのように。

武装探偵社のように。

夕日はヨコハマを薄黄色に染めた。









こうして―――――ヨコハマを巻き込んだ巨大な異能力戦争は幕を閉じた。



一時の平和に街は包まれた。









「余興は終わりました」

地下室で一人男は微笑んだ。


「もう直ぐ迎えに行きます、サーシャ」



また新たな影がヨコハマを覆い尽くそうとしていた。






ーーーーーーー

組合編終了致しました。

ここまで読んでくださり有難うございます。一時期更新していなかったのは俗に言うスランプだったからです。

漸く復帰出来ました。

今、コロナ肺炎で混乱状況にあると思いますが、どうぞお身体をお気をつけ下さい。

僕はど田舎に住んでいる故今の所は無事です。

どうかお気をつけ下さい。


飛沫

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飛沫(プロフ) - hurukawaさん» いえいえ、すみません。是非最後まで見てください。 (2021年1月15日 18時) (レス) id: 06a707eb14 (このIDを非表示/違反報告)
hurukawa - 見れました!ありがとうございます! (2021年1月15日 18時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
飛沫(プロフ) - hurukawaさん» ご指摘ありがとうございます。こちらの不手際で非公開になっておりましたので、それを解除しました。見れるようになれたと思います。すみませんでした。 (2021年1月15日 18時) (レス) id: 06a707eb14 (このIDを非表示/違反報告)
hurukawa - #96がないです (2021年1月15日 17時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛沫 | 作成日時:2020年3月16日 15時

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