風が三十三立ち ページ34
「それじゃあ......!!
__主が審神者を辞めるって言ったら、もうここには帰ってこないの?」
しんと静まり返っていたからか
誰かの言った小さなつぶやきが、やけに大きく聞こえて
堰を切ったように、辺りが騒がしくなり始めた
時々視線が`ここに戻ってくるよね`と訴えてきて、私はただ下を向くしかなかった
こんな急に
しかもこんなに大事な、大切なことをすぐに決められるわけがないのに
「まあまあ、落ち着きなよ
温かい内にいただいた方がおいしいだろう?
......ああ。もちろん、夕餉のことだよ?。」
パンパンと手を打って注目を集めた彼は静かに笑う
そして、意味ありげに私に顔を寄越す
やっぱり、彼の考えていることなど私に理解できるわけがなかった
「それに、私たちがどうこう言ったところで
最終的に決められるのは、紛れもなく彼女一人でしょう?」
`弟たちも唐揚げを食べたがっております`そう言った彼は、姿勢を正して辺りに姿勢を走らせた
その言葉に渋々という感じで席についた彼らだが、顔には`納得いかない`と書かれていた
......それにしても
この唐揚げといい、何だか今日は夕餉が一味違って見えた
「ねえ、燭台切......今日って何かの記念日なの?」
「え?......ああ」
「ぬしさま!さ、はやく前に出て下され!!!!!」
何か言いかけた彼から、小狐丸によって引きはがされる
そもそも前がどこであるかもわからないまま、誘導されて小狐丸の隣に立ちあがる
これから何をするのだろうか
それを口に出しかけたが、彼から受け取ったジュースの入った紙コップを見て納得した
「小狐丸
これから乾杯の音頭をするらしいけど、何の?」
「えっと、本丸更生記念だとかで......」
ぼそぼそと呟くと、それを拾った彼が視線はそのまま答えてくれる
しかし周囲が音頭を取るテンションでない上に、音頭を私はしたことがない
音頭は無理と言えば、彼は紙コップを高く掲げて叫ぶ
「ぬしさまが本丸を更生させてくださったことに乾杯!!!!!!!!!」
えぇ......!!
なにそれ、何の前触れもなく乾杯するもの?
当然、コップを準備できてなかった男士からのヤジが飛ぶ
が、彼はやり切った顔で席についた
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アカネ(プロフ) - 三十九立ちの所で多分「お花」と書こうとしたと思うのですが、「お米」と書いております…!更新頑張って下さい、とても楽しく読んでいます…! (2018年9月8日 17時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - 露草浅葱#絵描き同盟さん» お忙しい中ご返答ありがとうございます。そうですね、キャラヘイトとは異なる点が幾つかあると思います。それは私の非ですね、すみません。ですが、タグ削除等は行ってほしいとは思っています(タイトルの刀剣乱舞は消さなくても大丈夫です。) (2018年7月26日 13時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - こんばんは、突然すみません。この小説はブラック本丸を元にした作品だとお見受けしました。しかし、ブラック本丸というのはキャラヘイトと言う犯罪になりますので、刀剣乱舞原作に関わるタグをすべて削除するか、小説自体を削除してください。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 一気読みしました。主の正論は自分の事を棚にあげてると思いましたが前に進めている姿は良い。沖田組好きなので加州の話は読み応えあり、彼らが変に罵り合う事なくレア刀が出張る事もなく、刀剣が等しく出ていて大変楽しめた。応援してます。 (2018年7月1日 6時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:露草浅葱 | 作成日時:2018年6月30日 14時