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エンカイ×ノ×アト ページ37

酔いつぶれた面々が広間で雑魚寝をしている。

辺りには酒瓶や缶が散乱しており、中身の入った瓶を抱いたまま寝ている者もいる。

ク「まだ眠らないなら、一緒に飲まない?」

『少しだけ待ってくれる?あのままじゃ明日起きて辛いわ。』

Aは雑魚寝している連中に要らなくなった着物をかけ、近くの酒瓶や缶を適当な所へ追いやった。

ウヴォーギンや、フランクリンには着物1枚では足りないようだが、ないよりはましだろう。

軽く片付け終わると、クロロの待つ窓の近くへ近寄った。

『こうして二人きりで飲むのは始めてかしら。』

ク「ああ、いつもAは先に寝てしまっていたから。」

『修行が大変だったの。体力もなかったし、毎日ヘトヘトで。やっとよ、やっと役に立てるようになったの。もう人形じゃないわ。』

ク「誰もそんなこと思ってない。ここに来た時からAは仲間だ。」

2人は月を眺めながら、ゆっくり酒を飲んだ。

つかの間の静かな時間が流れる。

ク「まだ追っ手が来ると思う?」

『ええ、ヨシワラからの追っ手も、村からの追っ手も来ると思うわ。けどヨシワラの方はじき諦めるわ。彼らは何より金を大切にするから。』

ク「問題は村の方か……シャルナークに頼んで探してもらっているんだ。突き止め次第潰すつもりでいる。」

『そうなの……ごめんなさいね、迷惑かけてばかりだわ。』

ク「気にすることは無い。俺はAが幸せになるならそれでいいんだ。こんな仕事に巻き込んで言うのもあれなんだけどね。」

『ずいぶん…恥ずかしいこと言うのね。』

Aは少し赤くなった頬を隠すようにして笑った。

クロロも自分の言ったことに気がついたのか耳まで赤くした。

ク「っ、忘れてくれ。」

『嫌よ。嬉しかったから覚えておくわ。ありがとう。それじゃあ、おやすみなさい。』

ク「参ったな…仕方ない。おやすみ。」

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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時

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