帰る場所護る場所 (ページ4)

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ホウセキ×ト×トウゾクページ4

客の去った部屋で女は苛立ちをぶつけるように煙管を盆に叩きつけた。

『ふぅ、降りてこないのでありんすか。もう客もまいりません。話し相手になってくんなまし。』

その板が外れるのは分かっているでしょうと、なげかける。

暫くして、小さく息をつくのが聞こえたかと思うと、男が2人降りてきた。

1人は着流しを身にまとった男、もう1人はどこかほかの民族かなにかの服を着た金髪の男。

ノ｢何時気がついた。｣

『外で話していたでありんしょ。その時からでありんす。』

フィ｢マジか、絶をしてたはずなんだがな。｣

ノ｢団長か、失敗だ。女にバレてた。今か？女と喋ってる、ああ、分かった。｣

着流しの男は薄い板のようなもので誰かと話しをしているようだ。

Aは物珍しそうにそれを見つめた。

ノ｢これからあと2人来る。入れてくれるか。｣

『ええ、何方でもお迎えいたしんす。けんど、それは？』

ノ｢おお？ケータイ見たことねぇのか。｣

『あい、生まれた場所とわっちを売った人間の他はなんも知りんせん。』

ノ｢こりゃ、随分な箱入り娘じゃねぇか。これがありゃ、離れた相手と簡単に連絡がとれるんだ。｣

女は目を輝かせてケータイをつついたり、ひっくり返したりしてみている。

ノブナガはそれを横で見て、たまに機能の説明を挟んでいる。

フィンクスは落ち着かないのか部屋の中をウロウロと歩き回っている。

そして、女の足に繋がった鎖を見つけた。

床に余った部分の上に着物が掛り見えていなかったが、ケータイに夢中になるうちに動いてしまったのだろう。

フィ(なんでこんなもんが。)

残り69時間