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アセリ×ハ×イカリ ページ30

3人との戦闘が始まるとAは防戦一方で、その表情からは焦りが滲んでいた。

2人の体に毒が回りきるタイムリミットが1時間。

さらに、毒使い以外の能力が厄介で、1人は強化した打撃を打ち込んできた。
まだ手加減しているフェイタンとしか実践訓練を積んでいないAは、その一撃一撃の衝撃を受け流すことが出来なかった。

もう1人はオーラを斬撃のように操りAや、倒れている2人を少しづつ切り裂いた。

Aはとにかく2人に攻撃が当たらないよう、身を呈して庇う。

「そんなに2人が大切か?」

『関係ないでしょう?』

「庇った所で死ぬのは変わらないのにな。」

まあいいと、男が呟いて下衆な笑みを浮かべた。

「これは庇えないだろ。」

男は2人のすぐ側で能力を発動させ、攻撃した。

パクノダは腹部、フィンクスは背中を大きく切り裂かれ、大量の血が流れ伝う。

Aは動きを止めてしまった、オーラからは動揺が見える。

「ハッ、ここまで動揺するとはな。威勢がいいのは口だけか。」

強化系の男がAを殴り飛ばした。
体が軽い上、受身も取れなかったAは、壁に激突した。

フィ「A、俺は、大丈夫だ。……前を見ろ……まだ生きてるぞ。」

フィンクスは、血を吐きながら叫んだ。

それに反応するようにふらりとAが立ち上がった。

『……コロス……フェイクヒューム。』

顔を上げたAの瞳は唐紅に光っていた。

そして、通常時は出来ないはずだった、煙自体の操作を始めた。

予め貯めておいた煙がカマイタチ使いと強化系に巻き付き色を変えた。

その色はAの瞳と同じ色。

『市販の激物なんかと比べないでね。これに耐えられるのは私だけ。』

煙は直接口と鼻から体に入り込み、灰の動きを麻痺させ、心臓を止める。

息が止まった男たちは、投げ捨てられるように地に伏した。

『もう一度聞くわ、解毒剤は?』

Aは活かしておいた毒使いに尋ねた。

「っ、ここにある。」

『そう、ならいいの。』

Aは解毒剤を受け取ると男の足と手を死なない程度に切り裂いた。

『皆が帰るまでは、生かしておくわ。死なないでね。』

Aは男の口に筋弛緩剤で作った猿轡を付けて蹴り飛ばした。

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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時

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