帰る場所護る場所 (ページ23)

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カンセイ×デ×アットウページ23

フェ｢またく、A遅いネ。団長たち帰てくるネ。｣

フィ｢噂をすれば帰ってきちまったぜ。｣

2人がAの部屋を出て2時間が経とうとする頃、ついにクロロたちが帰ってきた。

ウヴォーギンの腕には、今回盗んだ宝刀の山。

フェ｢随分早かたネ。手応え無かたか。｣

ウ｢なんにもだ。つまらなかったな。｣

フェ｢それは残念だたネ。留守番で正解よ。｣

ウ｢そんな事より、Aはどこ行った？何時もなら真っ先に出迎えてくれるじゃねぇか。｣

フィ｢もうちょい待ってろ。迎えに行ってくる。｣

旅団の中では、仕事終わりにAに出迎えてもらうのが習慣になっているため、仕事終わりの5人はキョロキョロとAを探してホームを見渡していた。

フィンクスはそんな5人を見てニヤニヤと笑ったあと、Aを迎えに広間を後にした。

しばらくすると、何かを引き摺るような音が広間に響いた。

マ｢何の音だい。フェイタン何か知ってるか？｣

フェ｢楽しみにしてるといいよ。｣

ク｢何だ、悪巧みか？｣

フェ｢なんの事か？ま、見ていれば分かることネ。｣

フェイタンは、本に目を落としながらもクツクツと笑っていた。

そして、広間に入ってきたのは髪を高く結い上げ、純白の衣装に身を包んだAだった。

高下駄で見事に内八文字を踏みながら、微笑みをたたえて真っ直ぐに歩いている。

月光に照らされたその姿は、まさしく生きる宝石その物。

あまりにも美しい姿に、手伝ったフェイタンですら声を失っている。

ノ｢こりゃ見事だ。すげぇじゃねえかA、3ヶ月で八文字まで踏めるようになったのか。｣

『みんなを驚かせたかったから頑張ったの。フェイとフィンクスにも手伝ってもらったのよ。』

フェ｢どうしても見て欲しいて頼まれたネ。｣

『帯はフィンクス、他はフェイが選んでくれたの。真っ白なんて初めて着たわ。』

八文字でクロロの前まで進むと、Aは花のように微笑んだ。

『どう？似合ってるかしら。』

ク｢あ、ああ。よく似合ってる。｣

若干頬を赤くしたクロロは、冷静を装ってそう答えた。
全く気がついていないAは、その言葉に気を良くして、マチとパクノダに駆け寄り楽しそうに話し出した。

フィ｢効果てきめんだな。｣

ク｢なんで白にしたんだ。｣

フェ｢Aが似合うのは血の赤だけネ。だからそれが映える色を着せただけよ。これは予想以上ネ。｣

クロロは熱を持った頬を隠すように固めた髪を崩した。