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リハビリ×ハ×タイヘン ページ20

Aがヨシワラから脱出して2週間。

リハビリが始まった。
マチの念糸縫合のおかげで足の神経は無事繋がった。

マ「まずはマッサージからだね。あたし仕事あるから、誰か他に。」

ク「俺が診るよ。いいかな。」

マ「団長なら無茶させないだろうし、いいんじゃない?じゃあ、あたしは行くから。」

マチは荷物を持ってホームを後にした。
パクノダと、フィンクスもその後を追いかけていった。

ク「触ってもいいかな。」

『ええ、けれど本当にいいの。読書途中だったんじゃない?』

ク「構わないよ。それより、痛くはない?感覚はある?」

『痛くはないわ。少し擽ったいかな。』

クロロはクリームをつけた手を足先から太ももへ滑らせる。
血行が良くなるように太い血管のある場所や、関節のちかくは軽く押していく。

足の裏や、膝、太ももの付け根に近くなると、Aは擽ったそうに身をよじった。

ク「感覚が戻っているなら、リハビリも上手くいくな。ここは?」

『やだ、ふふふっ。くすぐったい。ねぇ。』

ク「暴れたらダメだろ。ほら、じっとして。」

クロロはAの足の裏をくすぐった後、マッサージを再開した。
しばらくすると、足首をゆっくり動かしたり、曲げ伸ばしをする様に動かし始めた。

ク「痛みはある?」

『いいえ。』

ク「動かしてみる?支えてるから曲げてみて。」

『動かして大丈夫なの?マチはまだ大人しくって。』

ク「少しなら大丈夫さ。ほら、俺を信じて。」

Aは、クロロの言う俺を信じてという言葉に弱かった。
今まで彼女にそんな言葉をかけてくれる人はいなかったし、居たとしてもそれを現実にする人はいなかった。

クロロだけが、信じた結果求めたものをくれた。
唯一裏切らなかった。

だから、クロロに見つめられ信じてと言われると信じずにはいられなかった。

『少しだけ……ね。』

Aは足に力を入れ、ゆっくりと動かした。

すると、少しづつ足が曲がっていく。

『動いた……ねぇ、クロロ見た?』

ク「ずっと見てたよ。」

マ「あたしもね。」

喜びに溢れたAの顔が、後ろから聞こえた声に表情を固くした。

目の前のクロロも、顔が青白いように感じる。

マチ「あたしはマッサージを頼んだはずなんだけど……誰が動かしていいって言った?」

『ごめんなさい……つい嬉しくって。』

マ「はぁ、次はないからね。」

マチから顔が見えなくなると、2人は顔を見合わせて笑った。

カンケイ×ハ×ナゾ→←チリョウ×ノ×ネン



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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時

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