【忍たま】色恋にうつつを抜かせ【短編集】 続

AB型は分かりづらい 3 ｰ綾部喜八郎ｰ リクエスト作品 ページ21

「な、なんですか！？」

綾「嫌だ」

「･･･は？」

綾「Aに嫌われたくない」

「えっ･･･？ど、どう言う･･･こと？」

綾「嘘でも嫌いなんて言わないで」

僕は周りからよく分かりずらいといわれる。
無表情のままだし、何を考えてるか分からないなんてことも言われる。
しかも人が言われたくないようなこともズバッと言ってしまうのも悪い癖。

けどAはそれを言っても怒ったりしない
何考えてるかなんて関係なそうに僕に話しかけてくれる子。

そんな子に僕は嫌われたくない。

けど、そんなAの優しさに甘えてるのかもしれない。
肩から手を離して少し俯く。

綾「･･･意地悪してごめん」

「！」

綾「穴掘りも少し頻度減らすし、迷惑にならなようにするから･･･嫌わないでくれる？」

「そ、そんなに素直に言われてしまっては･･･許さない訳にも」

綾「じゃあ許してくれるんだね、やったー」

「本当に反省してるんですか！？」

綾「してるよ」

だって嫌われたくない
僕の皮肉が通じないのは君だけだからね。

Aの頭を撫でる。

「ちょっ･･･綾部先輩？」

綾「僕が素直になれるのはAの前くらいかな」

「？」

綾「ていっ」

「いだっ･･･」

頬を引っ張って遊ぶ。
まあ他には立花先輩とか、滝夜叉丸とかその他もろもろくらい。
けどこんなに嫌われたくないって思うのは君だけだ。

AB型はマイペースで優しい、皮肉屋の平和主義者。
僕なんて特に言葉で気持ちを表すのが苦手で、それでいて気分屋だ。

こんななんの取り柄もない僕の近くにいてくれる女の子なんて君くらいだから。

綾「じゃあ、また明日」

「綾部先輩！？･･･マイペースな人だな･･･」

また明日 君に軽いイタズラをする
明日は着いてきてくれる君を少し走らせよう。
どこまで着いてきてくれるか、見ものだな。












「ただいま･･･」

次「どうだった？」

「いや･･･控えてくれるとは言ってくれた･･･かな」

富「よくやったぞ、A！！！！！」

神「作兵衛が一番喜んでるな」

数「委員会活動の時間がへるからね」

「うーん･･･」

孫「どうしたの？」

「いや、私に嫌われたくないって言われてさ･･･なんでだろ」

藤「･･･Aってつくづく鈍感だよね」

「え？」

次「鈍感じゃないよ、馬鹿なんだ」

「ちょっとそれどういう意味！？」

Aが綾部先輩の好意に気づくのはもう少し先の話。

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