隠している事 ページ42
「何のことでしょうか」
杏「惚けているのか？またそれも手ではあるが、隠しているのは感心しないな」
完璧にバレている
様子が変なのでバレたのか、それとも本能的な何かなのか･･･
どちらにせよ面倒だ
「いえ･･･倒れていたのは疲れていたからだと思います」
目を逸らすことなく、嘘を吐いた
接したことがバレてはいけない
鬼舞辻無惨を庇う訳では無いが、今にも原因をさぐって仇を返すような顔をしているこの人には教えられない
杏「･･･まあ無理に話すことはない！時が来たら話してくれ」
頬から手を離し、外に出て行こうとする
そして思い出したかのようにまた私に声をかける
今度はなんだ･･･そう思いながら制服を手に取る
杏「指令が入った、明後日の昼の列車に乗る
君も同行させろとの事だ、明日の夜にはここを出るから準備をしておいてくれ」
「分かりました･･･」
静かに障子を閉める
ため息を深くつきその場に崩れ落ちる
言えたら簡単に言葉で話したい
しかしそれが出来ない
薄暗い部屋に一人
私は悩んでいた
鬼舞辻無惨は何故私の居場所がわかったのか
考えても仕方のないことでも深く考えてしまう
うっすらと涙を浮かべながら
私は小さい頭で必死に考えるしかなかった
悟られまいと
勘づかれまいと
「･･･どうすればっいいんだよ」
心の底から思った言葉が口から漏れだした
杏寿郎さんは厳しくも優しく聞いてくれた
待ってくれているんだ、私の答えを
そんな期待に応えられ私は無力で無価値な人間としか思えなかった
「鬼舞辻無惨･･････貴方は何を考えて･･･私に触れた」
触れられた感触は冷たく然れどとても優しく、陶器に触れるようだった
爪を立てることも無く、噛まれていたかったが何故かあの後止血もされた
よく分からない
人間には劣情しか持っていないとしか思っていなかった
人間を恨んでいるような眼をしていたのに
「頭の整理が追いつかない･･･」
一言放ち私は隊服に着替える
身体を動かせば消え去りそうな感情
そう考えて杏寿郎さんに手合わせをお願いしよう、そう考えた
「よしっ」
杏「どうした？急に着替えて出てくるとは」
「手合わせお願いします」
刀を持ち、裸足で外に出る
太陽の光が私を照らす
太陽の光の下でまだ私が生きられている
ということはあの時鬼にはされていない
確信にたどり着いた瞬間だった
お互いに構えて深く息を吸う
動き出したのも同時だが、止められたのも同時だった
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猫田尋 - しのぶちゃんより小さいのに健気に頑張る夢主ちゃんに感情移入しちゃいます、頑張って更新してください！ (2020年2月19日 16時) (
レス) id: 0dcbb5e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
* - スッゴク面白かったです!世界観とか夢主の性格とかもう何か全部好きです!更新無理せず頑張ってください! (2019年11月21日 0時) (レス) id: 214b799aaf (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - あ、応援してます！！ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - 無惨さん、かっこいい…てか、好きなのか？好きなのか？？恋愛要素あるよね？あるよね？ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！これからも頑張らせて頂きます！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: eb114911f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2019年10月4日 22時
