再び ページ39
声がする方を振り向けなかった
実弥さんの屋敷から暫く歩き、人気のない幅の広い道だった
？「おや？何故こちらを向かないんですか？」
「･･･いえっ急に声をかけられて驚いただけです、私に何か用でも？」
知っている声
一度会ったことがある
怖いという感情より何故ここにいるという疑問の方が大きかった
無「なんでここにいるかって顔をしてるように見えますが？」
「まあそれも、ありますけど･･･浅草にいた人が何故ここにいるんですか？結構距離が離れているように思えますが」
無「この辺にいると小耳に挟んだものですから」
「でも･･･なんで私だと？今は特別顔を出してないですよ、熊の頭を被ってますから」
無「･･･なんとなくですよ」
適当に返されるとギラッと目が光った気がした
ドクンッドクンッと心臓が跳ねる
ダメだ、弱気になるな･･･平静を保て
悟れるなっ
無「おや、手が震えているようですが･･･怖いものにでもあった様な顔をしてますね」
「っ･･･大丈夫ですよ」
鬼舞辻無惨を知らないフリはもう回避できないな･･･
私はしらを切ることをやめた
深く息を吸って落ち着かせた
瞬きを一つした瞬間
「うっ･･･」
壁に押さえつけられる
口は抑えられ目の前には鬼舞辻無惨の顔
僅か1cm程だった･･･心臓は音を早く鳴らし続けた
無「あの時･･･私に隊服を見せたのが仇だったな」
「っ」
隊服っ？
そうか･･･禰豆子に羽織を貸しててっ
滅という文字で鬼殺隊だと分かったのかっ
抵抗しようとしても実弥さんとの事もあり力が余り入らなかった
下手に指を噛めば相手の血で私も鬼になるかもしれないっ
無「それにあの時から感じていた馨しい匂いだ･･･」
首筋に顔を埋め匂いを嗅ぐ
ゾクゾクと背筋に寒気が走った
舌が這うのがわかった
まるで味見をするように鎖骨から首筋にかけて
無「あの女よりも格別に甘く･･･口溶けの良い」
「──────っ！！」
肩を噛まれる
血が胸にまで垂れ落ちるのが分かった
食べられると言う感じはしなかった
ただ･･･歯が深く刺さってくる事に記憶が流れ込んでくる
重く膨大な量が
頭がかち割れそうだっ
無「ふむ･･･やはりな」
口を離し、唇の端についた血を舐めとる
そう言うと肩の傷口に布を押し当てる
止血･･･してるのか？
口の拘束を解かれ私は必死に息をした
痛みを我慢してなにがなんだかわからないまま考えることを辞めなかった
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猫田尋 - しのぶちゃんより小さいのに健気に頑張る夢主ちゃんに感情移入しちゃいます、頑張って更新してください！ (2020年2月19日 16時) (
レス) id: 0dcbb5e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
* - スッゴク面白かったです!世界観とか夢主の性格とかもう何か全部好きです!更新無理せず頑張ってください! (2019年11月21日 0時) (レス) id: 214b799aaf (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - あ、応援してます！！ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - 無惨さん、かっこいい…てか、好きなのか？好きなのか？？恋愛要素あるよね？あるよね？ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！これからも頑張らせて頂きます！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: eb114911f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2019年10月4日 22時
