優しさと温もり ページ18
そんな言葉をかけられたのは初めてだった
また･･･変に同情されるんじゃないか
『大変だったわね』
『辛かったのね』
そんなことが言われるんじゃないかって思ってたから･･･っ
あの時は何も思わなかった･･･ただ、何も知らないのにって。楽しいこともあるのにって･･･黙って聞くしかできなかった。
『･･･みたいなことがあっただけです』
『あら･･･それは、大変ねっ』
『･･･いえそんなことは･･･』
『無理しないで！辛いことあったらなんでも言ってね！』
『･･･ありがとうございます』
私は･･･初めて欲しい言葉が貰えた気がした
心で固まっていたものが溶けていく気がした･･･っ
同情されたいんじゃないっ心配されたいんじゃないっ
ただっ･･･──────。
『過去を乗越えた君は強い、誰よりもっ
良い経験だと思うぞ、よく頑張ったなA。』
認めてもらいたかったんだ
努力をっ力を･･･そして過去が苦しくなかったと
杏「嬉しくて･･･とはっじゃあ、なんで泣くんだ！？」
「嬉し泣きってやつです･･･」
千「そうですか･･･」
杏「なら良かったが･･･本当に大丈夫か！？」
「大丈夫ですっありがとうございます」
千「無理しないで、これで拭ってください」
千寿郎くんは背に手を添えてくれる
杏寿郎さんは大きい手で涙を拭ってくれる
私はもったいないくらいにこの人達は温かかった。
心の底から優しい人達だと、そう思った
千「俺すぐ風呂に入れるように沸かしきますねっ沸いたらAさんはすぐ入ってください、その方が落ち着きますから！」
走ってこの場を去る
気を使わせてしまった･･･申し訳ない
顔を上げると杏寿郎さんと目が合う
真っ直ぐで凛とした綺麗な目。
何を写しても澄んだ色で鏡のように写す
「急に泣いて･･･すみませんでした」
杏「いい、もっと泣いても大丈夫だ」
杏寿郎さんの匂いが濃くなる
大きくてゴツゴツとした両手は背中にあった
ドクドクと心臓の音が聞こえる
「だ、大丈夫なんで･･･離してください」
杏「大丈夫だったら泣かないだろ？」
「嬉し泣きですって」
杏「どうだかな！」
軽く否定をされる
しかし抱く力が強くなる一方だった。
何かと重ねているのだろうか･･･
私は身を委ねるだけで何もしなかった
とても温かい･･･。
杏「君は強い･･･精神力も何もかも、ただまだ未熟でいい。頼ってくれていいんだ、弱音を吐かないことが強いわけじゃないんだからな」
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猫田尋 - しのぶちゃんより小さいのに健気に頑張る夢主ちゃんに感情移入しちゃいます、頑張って更新してください！ (2020年2月19日 16時) (
レス) id: 0dcbb5e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
* - スッゴク面白かったです!世界観とか夢主の性格とかもう何か全部好きです!更新無理せず頑張ってください! (2019年11月21日 0時) (レス) id: 214b799aaf (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - あ、応援してます！！ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - 無惨さん、かっこいい…てか、好きなのか？好きなのか？？恋愛要素あるよね？あるよね？ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！これからも頑張らせて頂きます！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: eb114911f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2019年10月4日 22時
