ありがとう ページ20
「俺は…お前に見せてぇ景色がいっぱいある」
「…万里くん?」
万里の声がするほうを向くと、Aの手の上から、暖かい何かが重なった
万里の手だろう
「俺は、俺が今まで見てきた海の青さも、雲の白さも、俺達の劇だって、学校のサボりスポットだって、見せてやりてぇ」
「学校のサボりスポットって…
万里くん、ちゃんと授業は受けなきゃだけだよ?」
「うっせぇ、今はいいだろそんな事!」
「いい事ないよ……
でも、そっか、万里くん私が目直したら見せに行ってくれるの?」
「おう」
「あはは!そっかぁ、楽しみだな」
そういってニッコリ笑ったAは
幸せそうな顔をしていた
「じゃあ、治さなきゃだね」
「たりめぇだろ、治さねぇと許さねぇ」
「あらら、それは絶対に治さないとだ」
そうして他愛のない話をして
二人はまた帰路へと着くため、公園を後にした
ーー
「ただいま」
Aが家の玄関をあけ、ただいまというと
部屋の方から祖父の声が聞こえた
「おうおかえり!!」
「うん、ただいま〜」
居間へ入り
こたつでゆっくりしている祖父の元へ歩き、Aもこたつにはいった
「寒くなってきたのぉ…」
「そうだね」
「最近、学校はどうじゃ」
「うん、楽しいよ毎日
万里くんたちのお陰だ」
「そうじゃの、あやつにはまた礼をいれんといけん」
「おじいちゃん」
「…どうした?」
Aはカバンから紙をだし
祖父の前へと出す
「私ね…
ーー目を、治そうと思うの」
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紅葉-くれは- - めっちゃいい話しだった…(;д;) (2018年3月25日 0時) (レス) id: 42f83da7c4 (このIDを非表示/違反報告)
ますみすみ(プロフ) - 一言いいですか...。最高でした!!! (2018年3月24日 23時) (レス) id: 43e6e1321d (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 続き気になります!更新頑張ってください♪ (2017年5月25日 18時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お嬢(眼鏡野郎) | 作成日時:2017年5月23日 19時