肆拾参 ページ48
視点変わって長谷部side
時間は蛍丸とAが縁側で遊びという名の激しい手合わせをしている、少し前にさかのぼる
梓「………」
俺の前には無言で机に向かう主の背中。その後ろ姿には何とも言えない哀愁が漂っている
なんてことはない、また溜めた書類の整理に追われているのだ。今月の近侍は俺だったため、当然主命を受け手伝っている。
俺が近侍の度に主が書類と格闘を始める気がするのだが…主の手助けになるならばよしとしよう
俺に課された書類は既に終わり、完了した書類の山に積まれている。主の横に積まれた書類の手伝いでもするかと山を一つ取り上げると泣いて喜ばれる
そんなに嫌なのだろうか
と次の瞬間、
ボフンッ
「審神者殿ー!」
主を見守っている傍から白い煙が上がり、こんのすけが飛び出してきた。口には何やら文を咥えているようだ。直接渡しに来るという事は…重要な文なのだろうか。
梓「お、らっしゃいこんのすけええ!!って、ん?どしたのその文?」
「緊急事態が発生いたしました!今緊急で全国のベテランの審神者を収集しております!審神者殿も今一度現世へお願いします!!」
酷く焦った様子で早口に喋ったこんのすけの言葉を聞いて表情が固まった主。俺も何が何だかわからない。
梓「と、とにかく何が起こったか説明してくれないと何もわからないよ!?」
「説明に関してはすべてこの文に!なるべくお早く現世へとお戻り願います、それと刀剣男士を一人を伴っていらっしゃってください、それでは私はこれで!!」
主が呼び止める間もなくさっさと煙になって消え去ったこんのすけに二人そろって呆然とする
梓「何があったんだろ…この文だよね?」
数秒後、気を取り直した主が机に置き去られた文を手に取り、広げて読み始める。俺はそれによって出されるであろう主の命のために傍で待機。
こんのすけの様子を見る限り何やら不穏なことが起こっているようだ
文を読み進めていくうちにみるみる表情が固く、強張っていく主を案じるような視線で問うと読み終わったのか蒼白な顔色でその文を机に戻し……俺の視線を受けてへらりと力なく笑った
梓「……各地の一部新人審神者が…本丸ごと消されたそうだよ」
「っ…!?」
その言葉はあまりにも予想外で。嫌でも近づく不穏な気配をひしひしと感じた。
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S属性(プロフ) - 死の歌姫さん» ありがとうございます。うんうん、そうなんですよねー!って言おうとしたら普通に私間違ってますねwww訂正しておきます、ありがとうございました!末っ子が一番じじくさい… (2017年2月2日 15時) (レス) id: 3a9dd83b50 (このIDを非表示/違反報告)
死の歌姫(プロフ) - 面白かったです。ついでなんですが、三条って上から順に今剣→岩融→石切丸→小狐丸→三日月宗近と三日月宗近が末っ子なんですよ〜知ってたらすみません((。´・ω・)。´_ _))ペコリ (2017年1月28日 22時) (レス) id: 899b6de441 (このIDを非表示/違反報告)
S属性(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!勿論です、是非ともよろしくお願い致します┏○┓ (2016年4月20日 23時) (レス) id: 1ee0656f75 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - とても面白いです!あの、イメ画描かせていただいてもよろしいでしょうか? (2016年4月20日 19時) (レス) id: af8712b618 (このIDを非表示/違反報告)
S属性(プロフ) - 叶さん» 更新遅くてごめんなさい、続きを…ハッスルして書きますね!!!少々お待ちを! (2016年4月15日 13時) (レス) id: 57bc8f6026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ムラビトJ | 作成日時:2015年8月14日 23時