三条、唯一の失敗作と謳われた刀［刀剣乱舞×男主］

参拾参 ページ36

梓side




「おrrrrrrrrrr」



部屋に響くは私の口から出る、盛大にアレを吐く音。すかさず岩融が今剣の目と耳を塞いだ




今「いわとおし、みえないですよぅー」




岩「今剣の目と耳には少々悪いからな！」




酷すぎか。




「きぼちわるい…」




珍しく(ここ重要)背中をさすって心配してくれる太郎太刀にだらしなくもたれかかりながらも霊力を流し続ける。因みに休みとか挟んで4日目のロングスパンだぜ☆




Aくんが意識を閉ざしてから一週間たつ。状況は一進一退って感じで、まぁ要するに何一つ解決してないんだけども




「これじゃあ埒が明かないな…ちょい、そこの爺さん青江くん呼んできて」




三「うん？俺か？」




他に誰がいるんだよ。




肯定を示すと何、故、か、嫌そうに出て行った三日月くん。三日月くんの事だから暫く時間かかるだろうなぁ…何て思っていると




三「連れてきたぞ」




「ファッ！？」




最高記録で戻ってきたよ…お爺ちゃん…




その後ろにはちゃんと青江くんがいる。状況はわかっているのかいつもの色気マックスの顔ではなく真剣な表情でレアだと思った。




青「やることは大体わかるけど…いいのかい？斬りかかって」




私がお願いしようとしたことをぴたりと言い当てられる。




「いいのいいの。見えてると思うけどこの鎖と南京錠多分呪いの類だから…さくっと斬っちゃおう」




私の霊力と石切丸くんの祈祷だけじゃ足りないらしいから。そう言うと刀を構えて了承の意を示してくれた




「じゃあ私が霊力を一旦消すから…その間に黒い靄ぶった斬ってね」




1,2,3…



するっと纏わせていた霊力を解くとすぐさま溢れだした黒い霧




それを間髪入れずに素早く斬りまくる青江くんは素晴らしかった。




後ろで野次馬と化し、やっちゃえー！！と呑気に応援しておく




しかし黒いモノは次から次へと溢れ出すわけで…




青「これは………うっ…」




「青江くんんんんん！？」




疲れのせいかとうとう膝をついてしまった青江くんを咄嗟に張った結界の中へ引きずり込んだ。急いで手入れ部屋へと押し込んで妖精達に任せる




青江くんの決死の成果といえば黒い霧の勢いが削がれ、鮮明に頭に浮かぶ意識の鎖が緩み、南京錠はヒビが入っている状態



………これなら。

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