三条、唯一の失敗作と謳われた刀［刀剣乱舞×男主］

弐 ページ3

「あぁ、俺っちは薬研藤四郎だ。よろしくな」


「よろしくー」


薬研と名乗った彼はどうやら兄貴体質らしい


いかにも頼り甲斐のありそうな感じだもんね。


梓「よし、じゃあ薬研くん皆を大広間に集めて」


「皆………？」


梓「そう。ここには薬研くん以外にもいろんな刀がいるんだよ」


ふぅん、と気の無い返事をする


気まずい沈黙が流れる中、丁度いいタイミングで薬研が呼びに来た


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審神者side


［新しい刀剣が実装されました］


朝起きれば、そんなお知らせが届いていた


自分で言うのもなんだがここの刀剣達は殆どが既にレベルカンスト済みでかなり強い。


更には私の刀剣根性で全部の刀剣を何年もかけてコンプした。


要するに、だ。


「新しい子が出たとなれば！是非とも！迎えなければ！！」



朝餉も碌に食べず鬼気迫る表情で薬研くんを巻き込みながらも鍛刀部屋に籠り資材をとにかく突っ込む。


新しい刀剣！！来い来い来い来い！！！！！！


とガチ祈りしてる私の横でポツリと「闇宗教……？」とか恐ろしく失礼な言葉が聞こえた気がしたけど無視だ


そして出てきた時間


【０４:２６:００】


微妙な沈黙。


薬「……手伝い札使ったらどうだ？」


言われた通りに使うとお馴染みの光と桜の花びらが数枚舞う


現れたのは


「僕は黒雨A。妖刀だから失敗作って言われてるけど……ま、宜しくね。」


14歳ぐらいの男の子


黒雨、という名前に反して真っ白い肌に所々金糸をあみこんだ白銀の髪の綺麗な子だった


思わず見惚れていたのに気付き慌てて自己紹介をする


触っちゃ駄目だとか少し不思議な子だったけどいい子そうで安心した。


また新しい組み合わせを妄想できる……腐腐腐腐腐……だぁぁ！じゃなくて！！


私の右を歩く薬研くんは私が何を考えているかをなんとなく察したのか目線が冷たい。


主は悲しいぞっ←


とまぁ茶番は置いといて。


新メンバーを紹介するべく。ようやく着いた大広間の襖をパァン、と勢いよく開いた

参→←壱

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